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6流 ページ6




…なんか変な話になったな


貴「入る気は…ないんだけど」


レギュラー陣が出て行った屋上で一人、呟いた

生温い風が頬を撫でては去っていく


また、携帯が震える


表示される詩野さんの名前にそっと触れた


貴「…授業、受けなきゃな」


独り言を言って、立ち上がった

未だに見ることができていない母さんの手紙をしまっている方のポケットを撫でて、歩きはじめた









仁「なぁ、お前さん」


貴「なんですか、仁王くん」


授業中にも関わらず、仁王くんは後ろを振り向いた

だが、それを咎める人は誰一人としていない


なぜなら…自習だから


仁「部活、何か入るんか?」


…うわぁ…きちゃった

なんてタイミングで授業がないんだろう

いや、無くて嬉しいんだけど、嬉しいんだけど…ねぇ?


貴「いえ、入りません」


丸「あ、それ立海じゃダメだぜぃ。なんたってこの学校は基本文武両道だかんな」


…それは初耳

でも正直頭良さそうには見えないなぁ…丸井くんは


貴「…私、許可されてるんですよ。1人暮らしなので」


担任がここに案内するとき言っていた、部活はどっちでもいいという言葉を今思い出す


こういう意味だったのか…


仁「…ずる…ゴホン、青春真っ盛りな中学生はやっぱりやるべきぜよ」


貴「今ずるいって言いかけましたよね」


仁「プピーナ」


仁王くんは仁王語を発して顔を逸らした

やはりあたしにはよくわからない


丸「ま、まあとにかく、テニス部入らねぇか?」


ガタタッッ


この物音を立てたのは私じゃない

聞き耳を立てていたクラスの女子の一部だ


…っていうか強引すぎないか?


貴「すみません、お誘い頂き嬉しいのですが…一人暮らしは何かと忙しくて」


まあ、あながち嘘ではない

別に出来ることはできる

氷帝にいた時と大体一緒だ


仁「そう言わずに見学だけでもきんしゃい」


貴「…いえ、入る気がないのに行くのは迷惑ですので」


それに、あたしの背中に向けられている視線も迷惑ですので!!


丸「そこは大丈夫だぜぃ!俺が幸村くんに許可取っといてやるって!」


ドンっと胸を張って言う丸井くんに苦笑を返す


貴「…まだ、生活が安定してないんですよ」


大変だということを強調して言う


丸「俺が手伝ってやってもいいぜぃ!力仕事とかあんだろぃ?」


貴「いや…ある事はあるんですが…」


お人好し…詩野さんに似てる、発言が

そう気づいた瞬間、ポーカーフェイスが崩れた

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ひな - 凄く面白いです!読んでくうちに感動して涙が出ました! (2019年3月5日 2時) (レス) id: b401e87431 (このIDを非表示/違反報告)
ばろろん - 仁王希望で! (2015年3月30日 18時) (レス) id: 2ad4b6f1e3 (このIDを非表示/違反報告)
蘭希 - 財前オチがいいです! (2015年3月28日 19時) (レス) id: 09f1b7a4a3 (このIDを非表示/違反報告)
みかりん♪ - 柳さんがいいです! (2015年3月28日 10時) (レス) id: ef8895fc8b (このIDを非表示/違反報告)
ゴマミソ - 柳くんでお願いします! (2015年3月27日 9時) (携帯から) (レス) id: 499e9b52c7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘夏蜜柑 | 作成日時:2015年2月15日 13時

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