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38流 ページ38





なんだろう…この微妙な空気、というか反応…?


お風呂から上がってリビングへ行けば、レギュラー達は微妙な反応をあたしに返す


真田さんは破廉恥だと言うし、精市さんの笑顔もぎこちない

雅治はいつもより多めに意味のわからない言葉で鳴く

丸井くんはあたしを見た瞬間顔を伏せる

柳生さんはメガネのブリッジを上げる回数が多いし、切原くんは若干赤い頰を人指し指で掻く

普通なのは…ジャッカルくんと柳さん


貴「…どうかしたんですか?」


近くにいた柳さんを見上げながら問えば、柳さんは一瞬言葉に詰まった後に口を開いた

…あたしから目を逸らしながらだが


柳「ああ、それはAの___」


丸「ぅわあああああ!!」


柳さんの言葉を遮るように急に叫んだ丸井くんに肩が跳ねる

そして、柳さんがニヤリと笑う

あたしにその意味はわからないが、きっと丸井くんにとって良くはないことなんだろう


柳「…っふ、ただ、Aに俺も名を呼ばれたいと思ってな」


丸「…柳ぃ〜マジ勘弁してくれよぃ…」


顔を真っ赤にしてそういった丸井くんに疑問が浮かぶ


…名前呼んで欲しいだけでこうなるの?

絶対他に何かあったでしょ


そうは思っても、思い当たるものは無くて考えるのをあたしは放棄する


貴「…名前、ですか」


確か…柳さんの名は…


合宿で、初めて二人で話して自己紹介された時のことを思い出す


貴「蓮二…さん?」


ポンと名前が出てきたので、そう呼んでみる

遥か上にある柳さんの顔を見上げながら

そうすれば、柳さんは…開眼した


貴「…!?」


声は抑えたが、自分自身さっきよりも驚いているのが分かる

今まで見たことのない柳さんの急な開眼に驚いてしまった

柳さんも何かに驚いたように開眼をしたままだ


…ん?

心なしか顔が赤いような気も…?


貴「え、えっと…柳さん?どうかしましたか?」


柳「蓮二でいい」


貴「…あ、はい」


固まっているのかと思ったが、そうでもないらしい

すぐに反応した柳…いや蓮二さんにホッと息を吐いた


丸「…俺は?」


何が面白くなかったのか、剥れながら丸井くんがクイっとあたしの着ていたワンピースを引っ張った

クルリと振り返れば、ふんわりとスカートの裾が持ち上がる


貴「ブン太くん?」


そう言いながら首を傾げれば、丸…ブン太くんは真っ赤になった顔を伏せた


…照れるなんて、可愛いな


そう思ったところで気がついた


…あ、さっきの蓮二さんも照れてたのかも

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ひな - 凄く面白いです!読んでくうちに感動して涙が出ました! (2019年3月5日 2時) (レス) id: b401e87431 (このIDを非表示/違反報告)
ばろろん - 仁王希望で! (2015年3月30日 18時) (レス) id: 2ad4b6f1e3 (このIDを非表示/違反報告)
蘭希 - 財前オチがいいです! (2015年3月28日 19時) (レス) id: 09f1b7a4a3 (このIDを非表示/違反報告)
みかりん♪ - 柳さんがいいです! (2015年3月28日 10時) (レス) id: ef8895fc8b (このIDを非表示/違反報告)
ゴマミソ - 柳くんでお願いします! (2015年3月27日 9時) (携帯から) (レス) id: 499e9b52c7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘夏蜜柑 | 作成日時:2015年2月15日 13時

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