5華 ページ5
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ちょっと待ってよ、なんでここでこのタイミングでそんなことやってんの…
という、あたしの心の叫びは放たれることはなかった
「…テニス部に媚び売ってんじゃないわよ!!」
詩「売ってないよ!誤解だよ!」
「テニス部だって迷惑してんのよ!」
…ナンダコレ
思わずため息をつきたくなった
なんてベッタベタな場所でベッタベタなセリフ言ってんだろう
まあ、そんなことを思っているあたしだって、ベッタベタな貯水タンクの上にいるんですけど
そろーっと覗いてみれば、いかにも可愛いお姫様系女子と、頑張れば絶対綺麗なのに系残念女子数人が対立していた
対立といってもイジメにしか見えないわけだが
「黙ってやめればいいのよ!」
詩「やめない!私がやっと自分でいられる場所を見つけたの!」
…いちいち言い返さなきゃいいものを
まさにヒロイン!っていう感じで言い返すテニス部のマネちゃん
…名前知らないんだよね、有名だから顔は見たことあったけど
まあ、ここはさらにベッタベタで王子様達が助けにきてくれるんじゃないの?
なんて思いながら観戦するが、一向に来る気配がない
来るどころか、どんどん悪い状況に行ってしまっているような気しかしない
貴「…可愛いですね」
あ、そっちの気はない
ただ、客観的にみて
栗色の瞳にウェーブのかかった栗色のふわふわの髪
制服はちゃんときてても萌え袖、スカートだってそんなに上げてるわけじゃないのにスタイルがよく見える黄金比率
「生意気なのよっっ!」
詩「きゃっ…!」
リーダー格の一人が、マネちゃんに対して手を振り上げる
それを見て身体を強張らせて目を瞑ったマネちゃん
貴「ちょっと、待ってください」
ああ、情に…流されてしまった
助けなきゃいけないと…守らなきゃいけないと…
情が…動いた
目を丸くしてあたしを見つめる栗色の涙目に、口元だけで笑いかけた
これが、あたしと詩野さんとの、初コンタクト
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ノエル - 始めから引き込まれるほどとても面白かったです!!これからも更新頑張ってください。応援しています (2015年6月15日 16時) (レス) id: 6b02af50b9 (このIDを非表示/違反報告)
モモ(プロフ) - 甘夏蜜柑さん» オッス! (2015年2月13日 22時) (レス) id: cbeffbf827 (このIDを非表示/違反報告)
甘夏蜜柑(プロフ) - モモさん» ありがとうございます…暇があったら覗いてやってください。…面白いかは保証しませんが (2015年2月13日 22時) (レス) id: b96b0fe977 (このIDを非表示/違反報告)
モモ(プロフ) - 甘夏蜜柑さん» やっぱりスゲー!尊敬するッス! (2015年2月13日 22時) (レス) id: cbeffbf827 (このIDを非表示/違反報告)
甘夏蜜柑(プロフ) - モモさん» そんな事ないですよwwwというか、REBORN始めました…w書きたくなっちゃって…調子に乗った挙句に…← (2015年2月13日 22時) (レス) id: b96b0fe977 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:甘夏蜜柑 | 作成日時:2015年1月30日 18時