Statice ~linked in the future~ (ページ27)

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仕事も終わり、私は恵とみほとはるに連れられ、めぐり愛に来ていた。めぐり愛に来るまでにはると藤川がなぜ結婚に至ったのかを聞いた。なぜ私が分からなかったかと言うと、その期間に私は小児科医として数日間出張に行っていたからだった。

「なんで教えてくれなかったの」
「有栖飛んで帰ってきそうだったからさ」
「そうそう」

みほとはるが私を見て笑う。とりあえずめぐり愛のカウンターに4人で並び、みほと私と恵はお酒、はるはジュースを持った。

「改めて！冴島さんおめでとう」
「はるおめでとう」
「有栖もね」

恵たちと仲良く飲んでいると、めぐり愛のドアが開いて、耕作が入ってきた。私たちを見て固まったものの、そのままテーブル席に着いた。

「A行っておいでよ」
「んー」

生返事をしながら、はるに押されるがまま、耕作の隣に座った。お疲れ様、と声をかけると耕作はああ、と言って笑った。

「あのちっちゃい先生でしょ？どこが良かったの？」
「どこだろう」
「ひとつぐらい言ってやれ」
「はる、電話鳴ってるよ」
「あ、あの人からだ」

はるが電話に出ると、デレデレとした藤川の声が。幸せそうだなぁと思いながら、聞いていると、耕作に手を握られた。驚いて耕作の方を見ると、何も無かったかのようにお酒を飲んでいたため、私もお酒を1口飲んだ。

「はるー」
「なに？」
「幸せ？」
「幸せだよ」
「なら良かった」

私の大切な友達であり、同期たちが幸せなら私も幸せだ。そのあとも何時間か飲み、明日もあるということで解散した。べろべろに酔ったみほを恵に託して、はるはタクシーで、私は耕作と帰路についた。

「A」
「どうしたの？」
「一緒に住まないか？」
「うん」

先程からずっと繋がれたままの手をより強く握り返して歩く。同棲しよう、というのはとても嬉しかった。

「私が耕作の家に行けばいっか」
「そうだな」
「はる、幸せそうだったね」
「そうだな。藤川も幸せそうだしな」

(case 4 了)