背中にあった翼はどこにもなくて…。【男主】

32歩目 ページ33

｢｢｢ありがとうございましたっ!!｣｣｣

梟谷との試合は結局、負けた。

あのブロックでおれのスイッチが入ったと同時に、木兎さんも感化させてしまったようで、なかなかの絶好調ぶりを見せつけられた。

まあ、おれとしては、影山ともだいぶつかめてきたし、自分の足りないところがよくわかった充実した試合だったけど。



おれらは宮城から来たため、ほかの高校より一足先に帰らなければならない。


次の合宿は夏休みまでない。


しかも次の合宿は、春高前の最後の長期合宿になるはず。



それまでに、この合宿で浮き彫りになった課題を解決しなきゃならない。


そう思うと、車に乗ってる時間も惜しいぐらい練習したくなった。





澤村｢ー。またな、黒尾。｣
黒尾｢次は楽しみにしてるぜ？｣


澤村さんと黒尾さんも話し終わったみたいだ。

バスに乗る用意をし始めるみんなとは逆方向に走った。


A｢木兎さんっ！黒尾さんっ！｣

木兎｢へいへい、A！どーした!!｣

なんて言ったらいいのか分からないけど、


A｢あのっ！

今回の件はありがとうございました！お世話になりました！｣

黒尾｢いや、お前なぁ…
A｢次の合宿までにものにして、
今の烏野も変わって、



ビビらせてやるんで、覚悟しといて下さい!!｣



木兎、黒尾｢!!｣

黒尾｢へぇー、言うようになったじゃねぇーか！
楽しみにしてるぜ？｣(ニヤッ

木兎｢言ったなぁー！

それでも、次もおれ達が勝ぁっつ!!｣


A｢思い通りになんかさせませんから！｣


黒尾｢それはそうと、みんなバス乗り始めてるけど行かなくていいの(笑)｣

A｢えっ、やばっ。

じゃあ、失礼します！


あ、あの赤葦さんにもよろしく伝えてください！｣


木兎｢おー！任せとけー！｣

木兎さんが任せとけとか不安要素満載やろと思いつつも、バスに乗り込む。

A｢すみません！｣

烏養コーチ｢いいから、さっさと座れ。

出発すっぞ。｣

A｢はーい。｣


A｢旭さん、隣いいですか??｣

東峰｢うん、いいよ。｣




西谷｢梟谷と音駒の主将と何話してたんだ？｣

A｢ああ、次の合宿は今回みたいに負けないから覚悟しとけって喧嘩売っといた。｣(ﾄﾞﾔｯ



(((おおっ！あのビビりが代名詞のAが喧嘩を売るほどまで成長したっ!!)))









A｢まじで、練習しないとやばい…。｣




(((…ですよねー。)))

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