寝ている子は人気者 (ページ9)

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過呼吸ページ9

『…っ』

痛い…手首が焼けるように…なんでだ…キノコ頭に触れられた瞬間痛みが走った

マックス「…大丈夫か」
『うん…』

こんなことあの以降一度もなかったのに…考えられるとしたら…マッシュはあの人物の支配下にある人間…支配下だった場合…キノコ頭はここにいるはずない…そう考えると支配下っていうことは考えられないな
…血縁者…？

…血縁者、確か行方不明になった息子がいたはず…まさかそれが…マッシュ？

きっとあの人物ならマッシュを探しにくるだろう…僕の居場所も同時にバレてしまう…
僕は青ざめる…嫌だ、戻りたくない…あんなところには…！

『うっ…あ…っ』

僕は声を荒げて泣く
…これ以上はやめて…僕が…僕が何をしたっていうんだ

呼吸が上手く出来ず…苦しい

マックス「落ち着け」

マックスの掛け声で僕はハッとする…

『ありがとう…1人にさせて欲しい』
マックス「…」

マックスは数分黙り…

マックス「わかった、いつでも呼べよ」

いつもの笑顔で僕に笑いかける…そうだ、必ずしもあの人物に僕の居場所がバレるっていうわけではない…
大丈夫だ、今の僕には姉さんがいる…大丈夫…きっと
僕は姉さんを信じているから

本当に信じていいの

一瞬だけその思考が過ぎった…姉さんは…僕を裏切るはずなんてない…だって約束してくれたから

ツララ「何があってもAだけは助けるから…」

そう言ってくれた…だから僕は姉さんを信じないと…
けどまた裏切られたら？
…ううん、姉さんはそんな悪逆非道のことはしない

けど…心のどこかでは姉さんを信じられない自分がいる

姉さんはあの人たちとは違うんだ…僕は深呼吸をした

水溜まりの反射で僕の顔が見えた…

『酷い顔』

赤く腫れた目…待て…なんでここに水溜まりがある

僕が作ったわけではないし…

??「A…向かいに来たよ」
『…！』

笑みを浮かべながら僕に手を差し出してきた
その瞬間…何かが一瞬で僕を包み…僕はそのまま意識を失った