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そうして午後。グループ仕事の時間になった。そう、それスノのお時間です。チーフとおつるは先に現場入りしてるとの事。ということは、
「……すぅすぅ」
すっごい静か。フルメンバー揃ってこんなに静かなんだってくらい。
まぁでもその理由は何となくわかる。大方このどしゃぶりの大雨が原因なんだろう。
「帆乃ちゃん、運転変わろっか？ 」
「いーよ、大人しく寝てなさい」
「……うん」
かという私もちょっと重めの片頭痛持ち。眉間に皺が寄るのを堪えながら運転しているのを、佐久間には見られていたらしかった。
「着きましたよー」
ありがとう、と言って降りる支度を始めたメンバー。何人かの寝癖がとんでもないことになってるけどいいのか。
「帆乃ちゃん、近くのカフェ行ってきてもええ？ 」
「おつるに連絡してからね」
「もうしてあるでー！ 」
「なら傘貸すから行っておいで」
「あ、康二くん僕も行くー」
そうして誰もいなくなった車内で、飲めずにいた薬をゴソゴソ探す。
「……切らしてたか、万葵にも渡してたからなぁ、」
すぐ近くにドラッグストアがあって助かった。車を出すほどでもないから徒歩で行こうと上着を探すけど、無い。
「ラウに貸してた……傘も貸しちゃった……」
びっしょびしょになって悪化させるよりグッと堪えて我慢する方が赤っ恥をかかずに済む。それに、作り笑いなんて仕事で死ぬほどやってきたから慣れてる。
「……行くか」
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作者名：風呂 | 作成日時：2023年1月18日 22時
