マネージャー ページ31
(少し暗いお話になります。)
帆乃花は三代目のマネージャーだ。それも、私が直接指名したマネージャー。
彼女が最後のマネージャーだ。だって私が彼女の担当から外される時、それは私が引退する時と同義だから。
こんなにマネージャーにこだわる理由。それは明確にあった。どれだけ時が経っても、脳裏にこびりついて離れない記憶。いわゆるトラウマだ。
あれは2013年の冬。まだマネージャーが二代目だった頃のはなし。
この時のマネージャーは男性で、先月で私の担当になってから六年目が経つ、中々のベテランだった。仮に名前をAとしよう。
Aは私が17の時にやってきた。当時入りたての入所歴一年ちょっとだけしか無かった若造の私を、甲斐甲斐しくお世話してくれていた。プライベートも仕事も、Aと一緒にいることが多かったと思う。実の兄のように慕っていた。
そうした仲が続いていた。もちろん、これはいいことだと思うし、私も信頼できる人ができた事で仕事への取り組み方も随分と変わった。どれもこれも、彼のおかげだっただろう。
そうして私が23の年、厳密に言えば24になる年に、その事件は起きた。事件なのか事故なのか、もう私には分からない。
その日は新しいドラマ撮影の予定があった。ちょうどこの年、私が日本アカデミー賞に選ばれたことでより一層頂けるお仕事の量が多くなり、ここ数日はちゃんと眠れないほどに多忙だった。だから移動車の中でも必然的に眠っていることが多くなっていた。
台詞はもう覚えていたし、ここから現場までは少しかかる。だから今のうちに眠っておこうと、その時もすぐに眠りについた。いつも通り、座席を後ろ目にして。
その時だった。首元になにか暖かい風が当たる感覚がした。それだけじゃない、太腿にも、嫌な感覚が走った。これは、まさか。
「ッ…！、」
本能で突き飛ばしてしまって、慌てて相手の方を見ると、本当に、……本当に、嫌な夢でも見ている感覚になった。なんでこの時顔なんて見てしまったんだろう、と今でもたまに思う。知らないままでいた方が、幸せなこともある。まさにそれだった。
「A、さん……？」
「チッ……いつもみたいに、寝てるんじゃねえのかよ…」
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風呂(プロフ) - えっこさん» それだけじゃどのアカウントか分からないのでアイコンがどんな感じなのか教えて頂けますか？ (2022年12月15日 0時) (
レス) id: 8fada28824 (このIDを非表示/違反報告)
えっこ(プロフ) - インスタのフォロリクさせていただいたのですが、dmもマシュマロもできなかったのでこちらに書かせていただきました！ (2022年12月14日 21時) (レス) @page37 id: 98f088ff5e (このIDを非表示/違反報告)
風呂(プロフ) - 真由さん» コメントありがとうございます…！雰囲気を壊したくないので敢えて視点主の明記はしてません;; 最初の方で誰視点なのか分かるように書いているのですがやっぱり分かりずらくなってしまって申し訳ありません……今後の話ではもう少し分かりやすくしてみます。 (2022年12月14日 9時) (レス) id: 8fada28824 (このIDを非表示/違反報告)
真由(プロフ) - いつも楽しく拝見させて頂いてます！いつも読む時誰目線なのか分からないのでできればでいいのですが〜sideとか書いて頂けるとありがたいです！すみません！これからも楽しみにしてます！ (2022年12月13日 23時) (レス) id: db608c2c8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風呂 | 作成日時：2022年12月6日 2時
