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そもそも彼らは仕事でもよく一緒になるのにプライベートも一緒に居たいってなるのがまずすごい。私と帆乃花は逆にプライベートは一人で居たいタイプだから。
「まあもちろん阿部ちゃんに相談してね？ 今度二人で勉強会することになったんだって」
「佐久間と阿部？ 」
「そうそう」
「仲良いな、ほんとに」
ほんとに家族みたいな感覚なんだろうなって思う。傍から見たら距離感のバグを引き起こしてるのに本人たちはそれが普通なんだもんな。この世の中何が正しいのかわかんねえよ、もう。
「二人は違うの？ 」
「二人？ 」
「Aと帆乃花」
「あ〜……」
私と帆乃花はさっきも言ったとおり、比較的ひとりが好きなタイプ。次の日が早かったり、急に遊びにいきたいなってなったら泊まったり2人で出かけたりするけど、それも頻繁にじゃない。女友達の距離感だと思う。
「でも合鍵持ってんじゃん」
「まあ、その方が都合いい時あるし」
「今月何回プライベートで会った？」
「えっと……12、？ 」
「会いすぎでしょ」
あれ、そう思うとそうだな？
気づいたら帆乃花が家に居たり、現場が帆乃花の家の方が近いと何も言わずに泊まりに行くし、お互いの家に私物がわんさかある。あれ、私たちもなんか、あれだな？
「ただでさえプライベートの時間少ないのに、それでもひと月の半分会ってるって、中々でしょ」
「気づかなかった……」
「えヤバ、幼なじみってそーいうもの？ 」
「…………ウン、」
「絶対違う」
それなら弟たちはどうだ？ 通称ゆり組って言われてるダテandナベはどうだ？
いやアイツらもおかしいな
「弟たちも対して変わらん」
「……確かに」
「幼なじみはこういうものだよ」
「…………？ 」
「ウン…」
ギリ私たちはまだマシだと思う。
えっ、マシだよな？
「あっ、もうこんな時間だ！ 帰らないと、ね！ 」
「ホントに演技やってた？ 」
「いいんだぞ、ここにドラマ班呼びつけたって」
「元気なくなるからやめて」
「ニッコニコでそんなこと言っても説得力ないよ」
「“わさび”、ね……」
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作者名：風呂 | 作成日時：2023年1月29日 15時
