【ONEPIECE】命短し恋せよ乙女 (ページ4)

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分からない、という結論が出たところでとりあえず日々の営みを再開することにした一味。

コックは夕餉の準備に取り掛かり、戦闘員は武器の手入れ、考古学者は植物の世話、航海士は指針を取りつつ骸骨へ舵取りを指示し、船大工は謎の女の修理といったように。

船長はというとお気に入りの場所で寝転び、1人空を見上げていた。

こちらに振り向いた女の顔が強く脳裏に焼き付いてしまい、鉄の塊になった腹のまま崩れ落ちていった女の姿を思い浮かべては不安になった。

そして、長い白い髪と浅い海のような瞳が揺れた瞬間をしばらくは忘れられそうになかった。

ーー

｢ふぅ………｣

｢サンジ、気にしてるのか？｣
思わずついたため息を聞かれ、トナカイに心配されている。
気を使わせたくなくてしらばっくれることにしたコックは｢ん？何をだ？｣とできるだけいつも通りの笑顔を心がけた。

｢女を蹴らねぇって、サンジいってただろ？それで、さっきの蹴ったって気にしてるんじゃねぇかって…思って…｣

｢…優しいな、チョッパー。｣
料理を手伝うと言ったのも自分を心配してのことだろう。
少し湿った手で可愛い仲間の頭を撫でる。

｢…俺は、さっきの、蹴ったとは思わねぇからな！脚が当たったんだ！しかも巫山戯てたし…蹴ろうとしたのはルフィで、あいつが飛び出してきたから当たったんだし…それに！あいつ受け止めたから蹴ったことにはならねぇと思うぞ！｣

｢……そうか。でもいいんだ。蹴ったことにはならねぇわけねぇよ。過去は変えられねぇなら戒めにするさ。勢いをとめられなかった俺が未熟だったんだ｣
ふっと口に溜まった煙を吐きだす。

｢そ、そんなことねぇ！｣

｢ありがとよ、お前はいいタヌキだ。｣

｢お、俺は、たぬきじゃねぇぞ！｣

｢あー、知ってるとも。おっと、手がお留守だ｣

｢うん、サンジも、いい男だからな。｣

コックは深くタバコの煙を吸い込んだ

ーー

(相当な技術者といえば…Dr.ベガパンク…)

(パシフィスタのように人間兵器をまた作ろうとするならば彼なら作れなくもないけど、新しい人間兵器なんて、そんな話は聞いたことがない…)

(でも、ルフィをマスターと読んで主と認めているから庇う仕草があったってことも辻褄があう……)

(彼女はそもそも、どこら来たの？兵器なら然るべき場所の保管されているはずなのに…)

考古学者は1人草木に水をやり考えた。
治るまでわかりっこないと分かっていても彼女の存在は無視できぬものだった。