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Episode 29 ページ30

ところで、サボはどこに向かっているんだろう。
あれからずっとついて歩いているだけで行き先なんて知らない。多分。

「…どこに行くつもり?」
「さぁな」

ずっと海が横に見えているからどうやら島の淵の方に沿って歩いているらしい。
…さっきから思ってはいたけどこれは確実に嫌な予感がする。

「待て」
後ろも見ずにサボがそっと後ろに下がった私を制し、私の手を取った。
「うっ…どうして分かるの?」
そのまま軽く引っ張られ、強制的にサボの隣へと移動させられてしまった。

「当たり前だろ?俺は覇気が使えるんだ。」
「何それ?」
「詳しいことはついでに話す。ほら、着いたぞ」

私の嫌な予感は的中し、さっきとは別の目の前にある港には大型船が停泊していた。
「俺が近くの支部から呼んだんだ。これで本部まで連れていくからな!」

やっぱりそういうことだ…
これは革命軍の船…!
「私乗るって言ってない!」
「だから、攫ってでも連れていくって言ったろ」

ニヤリとしてサボがそう言うやいなや私は抱き抱えられ彼のジャンプによって飛んだ。

人ってこんなにジャンプできるものだったっけ…!?

そう思いながらの数秒のフライトの後、軽やかな音とともにサボは甲板に着地した。
普通、大型船ってこうやって乗るものじゃないと思うしサボは普通の人間ではないと思う。

着地するとサボはすぐさま優しく私を下ろしてくれたけど私は早速船から降りるために淵へ行った。
でも、もう船が動き出してしまったのとあまりの高さに足が止まってしまった。

「参謀総長!話には聞いてましたが本当に連れてこられたんですね…」
困惑した様子の男性が私をまじまじと見て頭をかいた。

サボはその人へ真面目な顔で
「話を聞きたいだけだ」と言った。

「私だってなんにも覚えてないのに…」

「なんだかすみません…お詫びと言ってはなんですがここにいる間はゆっくりくつろいでください。部屋も用意しましたので。」
その男の人とサボに案内されて私は船内の部屋に通された。
シンプルな部屋のベッドには私の荷物が置かれている。
いつの間に運ばれたんだろう…と思いつつお礼を言うと「あとで呼びに行くからそれまでゆっくりしてろよ!」とサボとその人はどこかへ行ってしまった。

私はすることもなくベッドに腰を下ろしてふと思ったけどこの状況をすんなり受け止められている自分自身に驚きが隠せない。

「…もう、どうにでもなれ…」


そう言って私は体をベッドに預けたのだった。

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設定タグ:ONEPIECE , サボ , ワンピース   
作品ジャンル:恋愛
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ロア(プロフ) - 米さん» 米さぁぁぁん(´:ω:`)ありがとうございます!! (2018年8月30日 20時) (レス) id: 774ed563f3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - とても楽しく読ませてもらってます。活動、頑張って下さい!(*´-`) (2018年8月30日 18時) (レス) id: 3bb50071f4 (このIDを非表示/違反報告)
とう - 気持ち悪い。ていうかBL好きじゃないならわざわざ回答すんじゃねーよ。迷惑。 (2018年8月24日 8時) (レス) id: 54b9eb9af8 (このIDを非表示/違反報告)
ロア*ONE PIECE同盟(プロフ) - ちょこさん» そんな...!めちゃくそ嬉しいですありがとうございます(*゚ー゚*) (2018年8月12日 14時) (レス) id: 774ed563f3 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - はわぁ…!めちゃくちゃ好きで、最初から最新話まで一気読みしてました…次の展開も楽しみにしてます! (2018年8月11日 17時) (レス) id: 66aa572f7c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ロア | 作成日時:2018年6月30日 17時

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