Episode 21 ページ22
どれぐらい経ったのか
暗い密室では時間感覚が麻痺してしまってさっぱりだ。
周りにいる女の子たちは今にも泣きそうな顔をしていて、ナミはその子たちを慰め続けていた。
私は何をどうしていいのか、何がしたいのか自分のことなのに頭はすっからかんでよく分からない。
頭がぼーっとしてしまってどうしようもない。
でもそれでも今は霧のかかったようなサボの顔が思い出された。
ふっと目を閉じるとボロボロと涙を流して私に何かを叫ぶサボの姿が浮かんで、消えた
おかしいな、サボの涙なんて見たことないのに
どうしてこんなに懐かしいんだろう
どうしてこんなに切なくて、希望に満ちた気持ちになるんだろう……
「A!?あんた一体どうしたの!?」
ナミに軽く揺さぶられて目を開けると心配そうな顔をするナミと目が合った。
「なんで泣いてるのよ…」
そう言われて初めて涙を流していることに気付く。
でも、なんでサボが泣いてて私も泣いてるのか分からない。もどかしくて、苦しい。
「分からないの、でももう大丈夫。」
今日は私らしくなく泣いてばかり。
いつもは全く涙なんて出ないのに、変…
でも…とまだ心配そうなナミに「本当に大丈夫！」と笑いかけると「何かあったら、言いなさいよ！」と軽く抱きしめられた。本当にナミは素敵だ。
「ありがとう。」
みかんの香りと優しさと温かさでじんわりと満たされた気持ちになってそっと体を離したとき、上が急に騒がしくなり、叫び声が聞こえ始めた。
驚いてナミを見ると
「やっと来たわね！ルフィ！」と得意げな顔で彼女は天井を見つめていた。
ー
しばらくすると音は止み、代わりに大きな足音が駆け回っているのが聞こえたかと思うと突然とんでもない音がして扉が吹き飛び、階段を落ちてきた。
皆は呆然として扉を見ていたけどすぐに上を見るとこには少し息を切らした四角い物体の影があった。
「ナミ！無事だったか!?」
目を凝らしているとしゅるしゅるとその影は縮んでぬいぐるみほどの小動物が階段からナミの方へ駆け寄ってきた。
「チョッパー！」
遅かったじゃないの！と目を輝かせたナミがチョッパーと呼ばれた小動物を抱きしめる。
よかった、ナミの仲間が来てくれたんだ…
ホッと胸をなで下ろして私はその様子を横目で確認するともうこの場を去ろうと階段を登りかけた、そのとき
「A！」
上から名前を呼ばれて顔を上げると、目の前には肩で息をして泣きそうな顔で私を見つめるサボが立っていた。
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ロア(プロフ) - 米さん» 米さぁぁぁん(´:ω:`)ありがとうございます!! (2018年8月30日 20時) (
レス) id: 774ed563f3 (このIDを非表示/違反報告)
米(プロフ) - とても楽しく読ませてもらってます。活動、頑張って下さい！(*´-`) (2018年8月30日 18時) (レス) id: 3bb50071f4 (このIDを非表示/違反報告)
とう - 気持ち悪い。ていうかBL好きじゃないならわざわざ回答すんじゃねーよ。迷惑。 (2018年8月24日 8時) (レス) id: 54b9eb9af8 (このIDを非表示/違反報告)
ロア＊ONE PIECE同盟(プロフ) - ちょこさん» そんな...！めちゃくそ嬉しいですありがとうございます(*ﾟｰﾟ*) (2018年8月12日 14時) (レス) id: 774ed563f3 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - はわぁ…！めちゃくちゃ好きで、最初から最新話まで一気読みしてました…次の展開も楽しみにしてます！ (2018年8月11日 17時) (レス) id: 66aa572f7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロア | 作成日時：2018年6月30日 17時
