僕だけのラプンツェル -Daiki.A-

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着替え買ってくるとか言って、家を飛び出した大貴のことを考えて、浴室にしゃがんでうずくまる。



こんな恥ずかしい思いするなら、あの時無理矢理にでも最寄りで降りて帰ってればよかった。














なんて思えればよかったのだけれど

心なしか泊まりにワクワクドキドキしてる私。

慧のことなんでどこかに消えてしまっている。





この後はもしかしてほんとに…、










A｢ううぅ…｣





情けない声が風呂場に響いた。








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はぁ、と大きいため息をつきながらタオルで体を拭いていく。

大貴の匂いがするなあ、と最初少し匂いを嗅いだのは変態チックだから内緒にしておきたい。










ガチャ、とドアが開く音に背中がビクッ！っと反応した。








磨りガラスのドアの向こうに出来た人影。

大貴が帰ってきた。








大貴｢A〜、買ってきたから置いとく〜｣

A｢ひっ、あ！うん！ありがとう、…｣







うわ、マジで？

ほんとに買ってきた






と言いたくなるのをぐっと飲み込み、

そーっとドアを少しだけ開けて着替えを取る。








ドアの向こうで動かない黒い人影。










大貴｢そんなビビんなくても見ねぇよ、笑｣

A｢恥ずかしいから！！｣

大貴｢これからもっと恥ずかしいことすんのにそんなんで大丈夫なの？｣










言葉の意味がわかった瞬間カァッと顔が熱くなった。

ああもう、ダメだ。

振り回されっぱなし。








手に掴んだ着替えの中から下着を見つけた。

え、案外可愛いんだけど…、何で。




なんかここまで来ると気持ちが悪いけど、買ってもらった大貴には申し訳ないのでしぶしぶ着替える。










大貴｢上のサイズわかんなかったから、合わなかったら捨てて｣

A｢わかったから！うるさい！｣

大貴｢今日は元気だね〜、笑｣













顔が真っ赤なのはお風呂でのぼせたからだろうか。

それとも。










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