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翌日。
目を覚ますとのんちゃんの体にすっぽりと包まれている。
少し体が痛い。
「……Aちゃん……おはよ」
「……のんちゃんおはよ」
すっと頭を撫でてくれる。
「……体大丈夫?」
「……うん……大丈夫」
「……俺、仕事やから……ちょっと行ってくるな
ええ子に待てる?」
「……待てる」
「ん…………A ええ子……」
おでこにキスをすると
ベッドからスッと出て行った。
ブランケットをめくると
自分の体が露になる。
体のところどころに痣の跡。
いつからだろう?
この跡__________
無意識のうちに
自分で自分を傷つけていた。
そこをさすると
体中に痛みを感じる。
重い体を無理やり起こして
昨日の服を手に取る。
やっぱり_____
のんちゃんにも迷惑はかけられない。
のんちゃんだって
アイドルだもん。
だめだよ
もう十分なくらい甘えさせてもらったんだから。
心の奥では
まだのんちゃんに助けてもらいたい
気持ちもある。
でも、ここは強くならないと。
一旦、家に帰って荷物をすべてまとめよう。
それで東京に行けば
大毅にものんちゃんにも迷惑はかからないはず。
ぐしゃぐしゃの髪の毛を軽くとかして
ふわっと化粧を。
まるで大毅に会いに行く時みたいに。
のんちゃんのベッドを綺麗になおして
そこに1枚の紙切れを置いた。
_____のんちゃん
今まで ありがとう。
A
大毅がいない部屋に合鍵を使って入る。
歯ブラシ
寝巻き
ネックレス
靴下
すべてビニール袋に入れた。
入れ終わって
部屋を見渡すと
とても空っぽになった感じ。
でもこれが大毅にとってはいいのだろう。
部屋に香る
大毅の匂い。
大毅 大毅 大毅 って
頭の中がいっぱいになる。
「……………大毅」
また頬に涙がつたる。
もう2度とここに
これないと思うと
胸がぎゅっと痛む。
玄関にそっと
合鍵を置く。
「……………大毅 ごめんね」
止まらない涙を必死に抑えた。
これが
最後。
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Rize(プロフ) - ♪さん» 遅くなってしまい申し訳ございません!!リクエスト大丈夫ですよ!笑 (2016年8月24日 16時) (レス) id: fe2f264b3d (このIDを非表示/違反報告)
♪ - アカンいただきましたって(爆笑)更新されていてテンションUPです。あ、質問なんですけどリクエストとかって、大丈夫ですか?無理だったらいいんですけど、それが気になりました。すみませんこんなに長くて・・・。更新頑張って下さい。応援してます。 (2016年8月7日 15時) (レス) id: bb93fcb95f (このIDを非表示/違反報告)
Rize(プロフ) - ♪さん» ♪さんありがとうございます!!アカンいただきました! (2016年7月30日 18時) (レス) id: fe2f264b3d (このIDを非表示/違反報告)
Rize(プロフ) - リトグリモ☆さん» リトグリモ☆さんありがとうございますっ!!これからも応援よろしくお願いします!! (2016年7月30日 18時) (レス) id: fe2f264b3d (このIDを非表示/違反報告)
♪ - アカーーーーーーーーーーーン!!!!!この小説超面白い!!!更新が楽しみです。頑張って下さい。 (2016年7月30日 13時) (レス) id: bb93fcb95f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Rize | 作者ホームページ:http://j.west_purin
作成日時:2016年7月7日 19時