おはよう と おやすみ（2） ページ21
*****
｢………ん、」
ベッドの上で寝転がってた俺は、ぱち、と目を開ける。…どうやら、いつの間にか寝てしまっていたようだ。
(今何時だ…)
もぞ、と腕を伸ばして時計を探る。
目を擦りながらふぁ、と大きな欠伸をして時計を見る。無機質な時計が示す時刻は、午前7:50分。
｢…っ、嘘だろ…！？！？」
思わずがばっと跳ね起きる。あと10分で午前練習が始まってしまうじゃないか。
いつもより早めに起きてしまったことを後悔する。
慌てて荷物を持ち、グラウンドに出ようと走る。
(…全く…ちゃんと寝とくんだった…俺としたことが)
溜め息をつく。今更後悔したってどうにもならないが。
｢…間に合ってくれよ、」
時計を見ながらそう呟く。思わず歩を進める脚が速くなる。
ここを曲がればもうグラウンドにつく──…そう思ったとき、何かにぶつかった。…いや、誰かにぶつかったと言うべきか。
｢…っ、済みません、少し急いでて。」
反射的に相手の顔も見ず謝る。ついでに言い訳も添えて。
すると、相手から予想外の言葉が帰ってきた。
｢…お、おう…。そんな謝らなくても。あんたも寝坊？」
聞き慣れた、ずっと聞きたかった声に思わず顔を上げる。
｢…あ、何だ、お前か…」
安心したのと同時に、嬉しさが込み上げてきて溜め息を漏らす。"あんたも寝坊？"という言葉に、若干反論しかけたが黙っておこう。
｢へー、珍しいな、あんたが寝坊なんて。」
ヒロトは俺の顔をまじまじと見ながら、ほー、と感嘆の声を上げる。
｢そうだ、思わず二度寝してしまってな。」
苦笑を漏らしながらそう答える。本当に、こいつの前だと嘘はつけない。
｢…ふーん、？まぁ、良いんじゃね？たまには遅刻したって。」
とヒロトは何でもなさそうな顔をして答える。
全く、だからお前は不良なんだぞ、と言いたくなるのを自制し、駄目だろ、と答えた。
｢…まぁ、遅刻しないのが一番だけどな。」
核心を突かれたことを言われ、思わずうっ、と唸る。
｢…それは勿論そうだが…」
言い訳する言葉の手持ちもなく、頷くことしか出来なかった。
するとヒロトは、ふと何かを思い出したようにあ、今更だけど、と言って口を開いた。
｢──おはよう、」
そう言ってヒロトは朝から満面の笑顔を俺にくれた。
この笑顔は、俺だけに向けてられるものじゃないんだろうな、と思うと胸の奥が締め付けられたが、俺もふ、と笑って返す。
｢おはよう、」
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麻衣蘭(プロフ) - 李珠さん» 読んじゃったよ…！…あ、本当？ありがと〜♪後で私も申請するね！あ、可愛い…勿論！頑張ろっ、 (2019年12月16日 18時) (
レス) id: 59f2026080 (このIDを非表示/違反報告)
李珠(プロフ) - 読んだのか…ついに読んだのね…（遠い目）…あ、お気に入り作者に勝手に麻衣蘭ちゃんを入れさせてもらったよ！（てへ、）うん、お互い頑張ろっ（リリカちゃんのノリ） (2019年12月16日 18時) (レス) id: e0dcfda4a3 (このIDを非表示/違反報告)
麻衣蘭(プロフ) - す、素敵…語彙力がちょっと低下してきてるほど素敵…。すぐ読んじゃったよ…。やばい、うん、やばいです。…更新頑張ってね、でも無理は禁物！応援してるよ！李珠ちゃん、これからも宜しくね！ (2019年12月16日 18時) (レス) id: 59f2026080 (このIDを非表示/違反報告)
李珠(プロフ) - 分かる分かるよ、君だねっ（ｷﾘｯ←）あああありがとう！！！！Sもぎ頑張って良かったよ…！！ファン？私はもう君のファンだよぉぉぉ（うるさい）ありがとう…嘘でも嬉しいよ…明日から学校頑張れる…（） (2019年12月15日 20時) (レス) id: e0dcfda4a3 (このIDを非表示/違反報告)
葩経(プロフ) - 一応言っとくと『д』の人よ。読みましたよ！もうすでに夢中だよ。どうしよ、語彙力なさすぎて前の御方の感想パクリたくなる…。文才あるって凄い、なんかもう文武両道じゃん(←)決死の覚悟でファンになるよ、もうなってる気がするけど (2019年12月15日 20時) (レス) id: 43e7629a57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：李珠 | 作成日時：2019年12月14日 20時
