24 ページ26
伊沢side
慌てて玄関に行って扉を開けると
すやすや眠るAちゃんを背負った須貝さんが立っていた
眠っているだけと聞いて一安心したのも束の間
どうしてこんなに無防備なんだと苛立ちが生まれる
昨日あんなことがあったばかりなのにベンチで寝てしまうなんて危機感がなさ過ぎないか？
俺だけ必死になって馬鹿みたいだ
もっと自分が女の子だってことを自覚してくれよ
須貝さんがAちゃんの頬に手を当てて、「疲れてたんだな、」と呟く
「ん、……、？え……？あれ？ここ……え！？」
須貝「おっ、起きた、お嬢さん、ベンチでうたた寝してたから連れてきちゃったよ。起きれる？」
「ご、ごめんなさい！！ちょっと、疲れてて、ご迷惑おかけしましたよね……本当にごめんなさい……」
川上「まあ、隈酷いし、疲れてたのはわかるよ」
伊沢「なんで……」
「え、」
伊沢「なんでそんなに危機感が無いんだ！Aちゃんは女の子なんだから、気をつけなきゃだめなんだよ！昨日のことで分からないの！？」
Aちゃんの体がビクリ、と揺れて、今にも泣きだしそうな顔をする
須貝「伊沢！落ち着け。心配したのは分かるけど声を荒らげるな」
ハッとした時にはもう遅くて、Aちゃんはごめんなさいと言って走って出ていってしまった
急いで追いかけようとすると、須貝さんにお前は少し頭冷やせと腕を掴まれる
伊沢「っでも……！」
須貝「らしくないじゃん！どうしたんだよ！？とにかく、冷静になれ。Aちゃんにちゃんと謝るんだぞ、今のはお前が悪い」
伊沢「らしくないのなんて、自分が一番わかってますよ……」
川上「 俺追いかけますか？」
須貝「いや、俺が行く。連れてきちゃったの俺だし」
須貝さんはコートを羽織り、外へ駆け出す
川上「 まあ、今のは、ダメでしたね」
伊沢「……悪ぃ、1人にさせて」
自分が分からない。こんなに執着するタイプではないし女の子に声を荒らげるなんて。
伊沢「どうしちゃったんだよ……俺」
もう真っ暗な外を見て、どうか須貝さんがAちゃんを保護できていますように、と願った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 505人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぷよーこ(プロフ) - お忙しい中、更新ありがとうございます。これからも無理はしないでいただきたいです。とても大好きなお話なので、これからも応援します(*≧∀≦*) (2019年8月23日 12時) (
レス) id: 53d0fc1d02 (このIDを非表示/違反報告)
律(プロフ) - あんこさん» 嬉しすぎるコメントありがとうございます……！！(;_;)あんこさんも実習頑張ってください！更新頑張りますね！ (2019年6月18日 0時) (レス) id: dd67cab3ae (このIDを非表示/違反報告)
あんこ - レポートに実習おつかれさまです！律さんの小説ほんっとうに好きなので大変かと思いますが更新待っています！！私もこれ読んで実習頑張ります！(泣) (2019年6月17日 22時) (レス) id: 2e6d3b7179 (このIDを非表示/違反報告)
律(プロフ) - ぷよーこさん» ありがとうございます(;_;)とっても嬉しいです！！拙い文章ですが頑張りますのでよろしくお願いします！私も鶴崎さんが大好きです！(≧∇≦) (2019年6月17日 12時) (レス) id: dd67cab3ae (このIDを非表示/違反報告)
ぷよーこ(プロフ) - 今日、初めて読みました(*≧∀≦*)続きが楽しみです。鶴崎くんが大好きなので、いっぱい出てきてくれて嬉しいです(*´ω｀*) (2019年6月3日 12時) (レス) id: 53d0fc1d02 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：律 | 作成日時：2019年5月6日 22時
