生まれて来る性別間違えた。 (ページ7)

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ep.4 ページ7

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一度ロビーへ向かえば数台の大型バス。
どうやら参加者はこのバスに乗り込み、宿舎、基監獄へと進むらしい。

300名がぞろぞろと並ぶ様子は側から見れば滑稽だろう。
適当に音楽でも聴こうとイヤホンを手に取った刹那、これまた見覚えが有る頭頂部。艶やかで真っ青な髪色は一際目立ってて丸い後頭部が少々愛しい程。思わず制服の裾を引っ張ってしまって、

『羊君？』

氷「Aちゃん！...やっぱ逢えた、運命か。」

『やっぱ羊君や！僕も逢いたかった。相変わらず羊君は僕好みの顔しとるわあ。好き。』

氷「Aちゃんも。可愛くて綺麗な顔してはりますわ。」

『んふふ、やっちゃ〜』

中性的な顔立ちをした羊君とは中学の時に属していたユースチームの中でも一番に仲良くしていた。高校に上がってからは僕がユースを抜け、高校内の部活に所属する事となり離れてしまったけど、同じゲームをするおかげか何かとSNS上では連絡を取っていたっけ。

180を優に超える身長にはあまり似つかわしくないその顔が、僕は人類の中で堪らなく好き。
大きなビー玉を埋め込んだ様な瞳も、髪色に映える真っ白な肌も、全部僕のお眼鏡に叶う見た目、最高。

氷「僕、正直Aちゃんに逢えるかも、思って青い監獄(此処)来たんよ。合法的に逢えて、其れに一緒にまたプレー出来る。ホンマ良かった、」

『僕の事好きなん相変わらずやねえ。』

彼も彼で何が引き金か激重感情を抱いてくれている人の一人。
其の儘僕の頬を愛おしげに触れる姿はこの列の中でも歪やけど、特に拒む理由も無いし其の儘で。恍惚とした表情を見るからに羊君は、唯の好き、だけで止まっては無いやろ、

僕に落ち切っても尚、一層感情剥き出しの姿は僕の承認欲求を掻き立ててくれる。

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其の儘バスの席に乗り込めば到着までは自由席の様、あたかも当然の様に羊君の隣に腰掛ける。
先程肩を掴んで来たお盛んボーイが目に入れば隣の彼を縦にしつつ、

『(んべ、)』

何て舌を出して挑発を一つ。
挑発のつもりやったけど刺激が強かったのかドギマギした表情が目に入って少しおもろ、なんて。

氷「...？何、彼奴。Aちゃんの事見過ぎやろ、知り合い？」

『んーや？し〜らない。』