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ep.1 ページ4

୨୧



手元に届いた招待状を手にJFU(日本フットボール連合)の建物の前に立つ。

空いた掌には道順を示す端末、現在地を表す矢印が目的地のピンと重なった所を見詰めては一度深呼吸。

詳細な会場地図に再度視線を移し歩き出す。


エレベーターで3階へと上り、その狭い箱から降りたら人、人。
結構早めに着いたつもりやったんやけど流石運動部、数十分前行動でも身についとるんか、って位。


『(...吉良涼介に、青森のメッシに...げ、彼処に関東ユースに居った烏も居る。あんまし近付かんとこ、面倒いし。)』


少々見慣れた顔馴染みもある中扉近くの壁に軽く寄り掛かる。
余り人混みは好きやなくて、寒さ対策としてマスクしとって良かった、何て。

メッセージアプリに来る通知に適当に返信をして居れば、如何やらサッカーで渡西して居た幼馴染が一時帰国をする、何てニュースが飛び込んで来た。

時間合わせて空港に来い、何て横暴なのも彼らしいが今からの時間を考えると無理難題な御話。


『ご、め、ん。用事、あるから無理、...っと。』


謝罪の言葉と共に白くて口がバッテン印の謎のキャラクターのスタンプを送る。
横になってよろしくやってて、何て文字が書かれたなんとも言えない感じが不思議と愛らしく感じて多用するんやけど、幼馴染はどうもいけすかないらしい。

少し目つきの悪いカモメのキャラクターのスタンプが送って来る辺り、何やスペインに言っても変わってないんやな。




_





適当に端末の画面眺めて時間を潰しつつ扉近くな事も相まってか顔を覗かれてはぎょ、っと目を見開かれる事数回。挙句の果てには連絡先の交換を求められる事数回。

野郎の連絡先なんか知ってどうすんねん、何て返すのも面倒でイヤホンで耳を塞いでガン無視を決め込む。

いつしかそういう盛りの男子高校生数名に囲まれている事に気付くのには遅くって、ノイズキャンセリング機能を外せば無視を決め込んだツケか罵詈雑言が飛び交う。ほんま、しょうもない。

一人が肩を強く引き寄せ、 痛みが走った刹那、






邪魔だ、どけカス供





王子様の登場には少々荒々しい言葉だが喧騒を一蹴する、鋭い言葉。
濡羽色の艶やかな髪色と、これまた何処かの幼馴染位悪い目つきの中のターコイズブルー。

圧倒的なオーラに周りの奴等は何時の間にか消えていた。

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あさき(プロフ) - かわいい男主の作品とっても好きなので最高です!!(?) (4月27日 12時) (レス) @page14 id: 2e9509526a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:tsumu. | 作成日時:2024年4月14日 22時

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