疲れたあなたを2434たちが出迎えてくれるそうです3【短編集】

シェiリン・バーiガンディー 5 ページ5

「この花が枯れるまで、僕と一緒にいてくれませんか」



永遠に枯れない花、先ほどの彼の言葉を思い出してこれ以上ない位に顔に熱が集まる。
なんだってこんなキザなことができてしまうんだろう



おろおろと、彼の顔と手のひらとで視線をさまよわせる私に向かって、変わらず優しいほほえみを浮かべているシェリン



「こ、こちらこそ！！不束者ですがよろしくお願いします！！」



私は意を決して彼の手をつかんだ、わかっていたかのように満足げに笑う彼を恨めしく思うのはきっと照れ隠しだろう



「そういえば、Aさんからは僕に何かないんですか？」



その言葉にドキッとする、正直この後に渡すとしては私の用意したものなんてシンプルなものだし
ただシェリンがつけていたら似合うだろうなあと思って買っただけで……保険としてそんな言い訳を何個か建ててみても、シェリンはいやですくださいの一点張り



どうして私はこんなにもシェリンの押しに弱いのだろう
ついに言い返せなくなった私はがさごそとカバンを漁り、きれいにラッピングされたそれをずいっと突き付けた



「めちゃくちゃいいとこの時計！？これのどこが劣ると！？」



そのリアクションを期待していた私はちょっと嬉しくなる、へ〜すご〜いと言いながら早速腕時計をつけているシェリン


やっぱり見立ては正しかったな、どんな腕時計より一番似合って見える。



「じゃあ、僕はこの腕時計を大切にするので、Aさんはそちらをお願いしますね」



約束ですよ、そういって無邪気に腕時計を眺め始めた



最後の最後まで言い回しがずるい、そんなことを言われたら離れられなくなるじゃないか



シェリンからもらった花を手に取った



私の一生を共にするであろうそれに、よろしくね、と心の中で声をかける



ガラス越しに触れたそれは



なんだか、温かいような気がした




シェリン・バーガンディー fin
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作者です！記念日とかプレゼントとか、探偵業以外何でもできる男、シェリン・バーガンディーが好きです、、
ちなみに、おいていかれた夜ご飯たちは温めなおしてシェリンさんと夢主さんとでちゃんとおいしく食べました、、

それではシェリン・バーガンディー編、最後までお付き合いいただきありがとうございました！
引き続き予定のほうを書いていきますので、そちらもよろしくお願いします！

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