story16 ページ16
どうやらライブが始まったのか、時折聞こえてくる音楽に耳をすませていれば、「Aちゃん？」と店長に呼ばれ、はっと我に返った
「あ、ごめんなさい」
「いいのよ。お店、お昼過ぎて暇だし。他の子達も見に行っているから、いってらっしゃい」
「でも洗い物あるし……」
「それじゃあ、ちょっといらっしゃい」
店長にひっぱられ、連れてこられたのは2階の店長たちの生活スペース
リビングを抜け、テラスに出るとそこからの広場のステージは、はっきりと見えた
「ここなら、手伝って欲しいとき呼べるでしょ？」
「えっ？！でも！」
「いいのいいの、毎回無理をお願いしてるところあるし、他の子達とシフト変わってくれてるでしょ？そのお礼よ」
「本当にいいんですか？」
優しい心遣いに結局甘えることにすると、店長はにこりと笑って「いいのよ、ゆっくり見て」とその場を離れていった
流れるような綺麗でカッコいいダンス
優しくて時に力強い歌声
歌もダンスもどこか繊細さが見え隠れして凛月くんが凛月くんじゃないみたい
本当にアイドルなんだと実感させられる
「なんだか遠いなぁ」
手を伸ばしても届かない人になってしまったような……
「今まで気づかないフリしてだけなのかも」
この時、気づいてしまった
“切ない”と言う感情
「…………っ」
だんだんゆがみ始める視界に目をゴシゴシとこすり、なんだか見てられなり、自分が分からなくてその場に座り込む
「ダメ……っ仕事しよっ」
ライブもそこそこに立ち上がり、自分の頬を叩き気合いを入れ直した
「オーナー、休憩ありがとうございます！」
階段を急いで降りれば、「あら？まだいいのよ？」と声を掛けられる
「十分楽しめましたから」
「そう……ならいいんだけど」
なんとなく察しているのかそれ以上は何も聞いてくることはなかった
オーナーに気を使わせてしまった
でも何も聞いてこないことにも安心している自分もいて複雑だ
そのあとはライブを見終わったお客さんたちが流れて来て、忙しく考える暇なんて無くなっていた
ーーーーーー
2019/09/20 248位
まさかの順位がつくなんて……
本当にありがとうございます。
評価、コメントもいつでもお待ちしてます
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猫愛りあ - 凛月くんLOVE！！かっこいい！！ (2月12日 22時) (
レス) id: 02dbe6c294 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきはな(プロフ) - ななさん» はじめまして。コメントありがとうございます。凛月くんを褒めて下さりありがとうございます。見切り発車してしまった小説ですが楽しんで頂けたらと思います。今後ともよろしくお願いいたします (2019年8月28日 23時) (レス) id: d59b5b05f2 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 凛月くんカッコイイ！ (2019年8月28日 19時) (レス) id: cda48c16bf (このIDを非表示/違反報告)
ゆきはな(プロフ) - かなとさん» 教えて頂きありがとうございます。すっかり抜けておりました。フラグを外しましたので、ご確認を宜しくお願い致します。 (2019年7月29日 19時) (レス) id: d59b5b05f2 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下をよく読みオリジナルフラグをお外しください違反です (2019年7月29日 12時) (レス) id: 31b2697a36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきはな | 作成日時：2019年7月29日 12時
