#64 茶化し ページ17
Okita-side
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―――晋助らに呼ばれ、とりあえずやってきたプレハブ小屋。俺が中には入れば、何故か皆引きつった顔をしていて。
「顔死んでんぞ」
・・・と。せっかく来てやったのに第一声がそれかよ、なんて思っていれば何故か神威がニヤニヤと笑っていて。俺が睨むにも近い視線を送ると、
「どーしたのさ、Aと何か――――」
「つかそれより何でぃ、面白ェ話って」
神威の言葉を遮ると、一歩前に出たのは武市。アホなこと言ったら殴ろうと決めて耳を傾けた。
「沖田さん、夏休みが始まれば花火大会がありますよね」
「・・・あぁ」
適当な相槌を打ちながら、不意に頭に過ったのはアイツの顔。・・・なんか嫌な予感。
「どうやらその日に吉原商業高校の賊どもも集まるらしくてですね。皆さんダンスしそうなくらいノリノリでぶっ潰してやるって話になったんですけど」
「・・・ふーん」
・・・・本当ならすぐ返事してOKを出しているところなのだが、迷ってしまうのは約束があるからで。もし此処で誘いに乗ればその約束はまず難しくなる。・・・かと言って断るのもなんか惜しいっつーか。
「沖田殿が迷うってことは、何か約束でもあるでござるか?」
うッ・・・、と思わず言葉をつまらせると、来島からは黄色い声、残りの男どもは目を見開いてありえねーって顔。後半殺してやろうか。
「え、やっぱA?Aと二人で花火大会?うへっ」
「いけませんよ神威さん笑っては。Aさんといえばなかなかの美少女じゃありませんか。大きな瞳とか丸い頬とか小さな女の子を思わせる・・・・、ちなみに私はロリコンじゃありません、フェミニストです」
「いや先輩今のは完全にロリコン発言っス」
・・・それからもベラベラと俺のたった一言でかなりの長話。帰ってやろうかなと思ったその時、高杉からいい加減にしろ、と終止符を打った。
「安心しろ、女との約束を邪魔なんて野暮なことはしねーよ。これたら来い」
言って渡された紙切れ。場所を示した地図だった。
「俺も行きたかったなーAと花火大会」
「拙者も一緒したかったでござる。A殿はなかなかに面白いメロディーを奏でる」
「楽しんできてくださいね!あれでしたら私が浴衣着付けますんで!」
・・・・なんで皆そんなノリノリなんだろうと思いつつ俺は静かにその場を去った。
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御影沙羅(プロフ) - これからも、頑張って下さい!!応援してます! (2015年1月29日 20時) (レス) id: efba3898be (このIDを非表示/違反報告)
栗兎(プロフ) - 御影沙羅さん» 涙してくれたなんて嬉しすぎます・・・・!!・゚・(ノД`)・゚・ ありがとうございます!これからもよろしくお願い致します(*´∀`*) (2015年1月29日 20時) (レス) id: 199452a05e (このIDを非表示/違反報告)
御影沙羅(プロフ) - 何でかわからないけど54話ぐらいから、涙があふれてきてとまらないよぉぉぉ〜!!(涙) (2015年1月27日 22時) (レス) id: efba3898be (このIDを非表示/違反報告)
栗兎(プロフ) - 美咲さん» そそそ、そうですか!?:(;゙゚'ω゚'): そう言って頂けて嬉しいです(*ノωノ) これからもカッコいい沖田くんがかけるよう頑張りますね! (2015年1月23日 20時) (レス) id: cf9d2254e9 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - あぁ…本当に素敵だと思います。この小説。ドキドキするしキュンキュンする。 (2015年1月23日 20時) (レス) id: 03b867affd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:栗兎 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kuri-Rito/
作成日時:2015年1月6日 16時