恋 。

桜並木の下で ページ47

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webのブログに乗ってた宏くんと、
他の男性グループの方とのツーショットの写真。




...この宏くん、ちょっと酔ってる？

相変わらず昔と変わらないなーって。









そう桜が満開の下のベンチで1人座って考えながら
携帯画面を眺めてた。







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この時期になると毎年ここへ自然と来てしまうの。



小学校から高校まで、
隣に住んでてすごく仲が良かった男の子が宏くんだった





でも彼は高二の春に別の高校に転校した。


...宏くんの新しい夢を叶えるために。



大好きなサッカーを捨てて
俺は日本一のアイドルになるんだって、
桜が満開だったここで言われたっけ







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そんな彼に私は勝手ながら恋をしてた



幼なじみ並みにずっと一緒に居たから、
この決断をここで言い渡されたときは
悲しみももちろんあったし怒りもあったなー
ほぼ泣いてたけどね。





でも今こうして、すごく有名になってる。
すごいよ宏くん、夢をちゃんと叶えられてるなんて。









...あの日ここで言い渡されて以来、一度も会ってない



私だってその間に何人か彼氏はいたけど、
そんなに長続きしなかった



だって私の心には、
ずっと宏くんの存在があるんだもん.....








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・・ねえ、どうすれば会えるかな




もう一回会いたいって言ったら、
会えるって可能性を信じて毎年ここ来てるって言ったら





目の前に現れてくれる...？








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宏くん、私やっぱりっ ──────






そう思った瞬間、
ふいに誰かに頭を触られたような気がした









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「桜ついてる」









声がした方にゆっくり顔を上げると ──────









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「.....うそだ、」






「嘘じゃねーよ、久しぶり、A」




私の頭に乗ってたさくらを見せながらそう言う









「...どうして...？」


「理由なく来ちゃだめか？」





そう笑いながら私の隣へと座った





「...泣くなよ急に、変わってねーな」



「ひろっ...くっ...、だって...っ」





小さい子供をあやすように頭を撫でてくれる







「宏くんって呼んでくれるのも懐かしいわ」



「こんなとこいたら、バレちゃうよ…」



「じゃあ帰ろうか？」



「...やだ、まだ少しだけっ.....」








夢見てるみたいで、まだ信じられない









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「俺が帰ってきたの、
お前に会いたかったっていう理由だけ」






continue...


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