・ ページ4
・
あれから、アタシはあいつと連絡先を交換して、お互いの素性を露わにした。
そしたら、あいつはアタシの先輩だったみたいで校内でもよく会うようになった。
その時はね、サイコーに幸せだった。
この先の人生でこれ以上の幸せはない!
って、くらいにね。
それで、あいつと付き合ってるうちに校内でのあいつの噂が耳に入ってくるようにもなった。
その噂によると、あいつには元カノは大量にいて、別れた原因の大半があいつの浮気だって知った。
その歴代の彼女たちは皆口を揃えてこう言うんだって。
「あいつには本命がいる」
結局、本命とはずっと前から関係を続けてて、新しくできる彼女は皆ヤリモクなんだって。
まぁそんな噂はみーんなゆあぴが取ってきてくれてるんだけどね。
「だから真白っ!もう別れた方がいいんじゃないですか?悪いことは言いませんから!でも真白が傷付く前に…」
「ゆあぴ…。心配、ありがとう…!でも…私は大丈夫だよ!きっと、大丈夫だから…ただの噂だもん」
「それで、いいんですね?…ゆあぴはもう、警告しましたから!」
そんな会話は何回も何回も繰り返した。
ゆあぴが、アタシを友達として、本気で心配してくれてるのもわかってた。
でも、当時のアタシはそんな噂なんて気にならないくらい、あいつにゾッコンだった。
1人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みゆぬ | 作成日時:2023年8月2日 19時