>招待54 ページ12
数秒後、寮に掛けられた結界が揺れるような感じがした
それは皆さんも同じく気付いたようで穏やかな表情から一変、緊張感が漂う
ボンッと大きく何かが爆発したような音が響く
その後続け様に金属音や破壊音も鳴り響き、遂には呻き声も聞こえてきた
それは僕が聞いたことのある、ヴァリールの生徒の声で、
侵入者の声ではなかった
それに一層怖さが増したところで、外から悲鳴とも取れる叫び声が聞こえた
「そこに近づくな！！！！」
ベッドの傍の窓が音もなく木っ端微塵に吹き飛んだ
一瞬の出来事。瞬きをする間もなかった
入ってきたのは男で、何かを装備しているようだった
それは大方寮の侵入防止結界を防止するものなのだろうか、鈍く光っていた
そこら辺の専門的なことはわからないため、予想しかたてられないが。
侵入者が一歩踏み出した
同時に先輩方が用意していた魔法を展開する
封じ込めや押し出し、弱体化等を掛けるも、全て防がれてしまう
そして侵入者はするすると彼らの攻撃をかわし、僕の目の前まで無傷で辿り着いた
「あぁ、会いたかった」
待ち望んでいたかのような嬉々とした表情を浮かばせた侵入者は、
そのまま僕の何重にも掛けられている結界に手を触れた
パリン、と自分で作った結界以外が一瞬にして砕け散る
それを目の当たりにしながらも先輩方は攻撃を止めない
僕は加勢をしようと得意の創造を展開した
結界を護るように龍を創造し、他の先輩のように雷を落としたり。
全て何もなかったかのように侵入者は片手で制す
「やっぱりAの結界は硬いな
でも前の方が壊れなかったぞ？だがまあAのは壊しがいがあるなあ」
バリン、そう他の結界とは違う重い音が鳴り、最後の僕を護る砦が消え失せた
それでも僕は諦めずに自身の周りに雷を纏わせた突風を吹かせる
それも片手で消され、次に猛獣を創造するもすぐに消された
僕にも先輩方にも焦りが出てきた、その時侵入者が一つため息をついた
「お疲れ、A。少し寝てていいぞ」
魔法を展開させるまでのほんの一瞬、その間に肩に手を置かれた
刹那軽い電流が体を回り、ふっと意識が落ちた
＿＿
崩れ落ちるAを支えながら、侵入者は生徒の攻撃を防いでいた
「おい、Aを離せ」
「この子の為にこんな警備の厚いヴァリールに乗り込んだんだ
離すわけないだろ」
怒気を孕んだ黒尾にAが起きていないことをいい事に
侵入者は隠すことなく殺気を放った
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狐火＠リリ(プロフ) - Lilyさん» 返信遅れてしまい申し訳ありません。ありがとうございます！そう言って頂けると頑張る気力になります！見飽きないよう最善を尽くしますので完結まで温かい目で見守って頂けると幸いです！ (2019年6月10日 2時) (
レス) id: 44e13320cd (このIDを非表示/違反報告)
Lily(プロフ) - 続きが気になります！更新する時間が少ないにも関わらず止まらないとは凄いと思います！ご自分のペースで更新してください！楽しみに待ってます(*^^*) (2019年5月11日 20時) (レス) id: 3d5bc7771c (このIDを非表示/違反報告)
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