さよなら、初恋 Ⅱ (ページ5)

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Side of Name

『おはようございます…』

琉架「おはようございます」

『あ、琉架…まだ琉架だけ？』

琉架「うん、湧ちゃんも都築くん役の人も来てないよ」

『…良かった』

琉架「何か会うのは久しぶりじゃない？」

『そうだね、先月の食事会ぶりかな？』

琉架「…今は舞結ちゃんと暮らしてるんだよね」

『…うん、ルームシェアしてる』

琉架「まあ仕方ないよね…」

『…色々落ち着いたらまた話し合おう』

琉架「…うん」

ｺﾝｺﾝ

琉架「誰だろ？」

湧「…失礼します、おはようございます」

『…おはよう、ございます…』

琉架「おはようございます、…私お手洗い行ってくる」

『え、ちょっと待っ…』

ﾊﾞﾀﾝ

湧「…」

『…』

湧「……久しぶり、だな」

『…うん、久しぶり、だ、ね？』

湧「何でそんなカタコトなんだよ笑」

『…いや、久しぶりすぎてどうしていいのか…』

湧「そうだよな、半年ぶりくらいだもんな」

『…ごめん、連絡もしなくて』

湧「…別にいいよ、俺も悪かったし」

『でも…』

湧「おあいこって事で、な？」

『う、うん…』

湧「暫く見ない間にすげー有名になってんじゃん」

『…運良くオーディション何回か合格して…』

湧「Aの実力だろ？特にあれ良かった、この間の殺人鬼役！」

『え、見てくれたんだ…』

湧「当たり前じゃん笑だって好きな人が出てたんだから」

『…え、？何言って…』

湧「…はぁ、マジで気付いてなかったんだな」

『…え、ちょっと何言ってるか分からないよ…』

湧「…1回しか言わねーから」

『…』

湧「俺はAの事ずっと前から好きだよ」

『何で…だって、え？琉架の言ってた事本当だったの…？』

湧「何が？」

『湧は琉架の事が好きなんだと思ってた…』

湧「はあ！？何がどうしてそうなったんだよ！？」

『だって…琉架の事見る瞳と私の事見る瞳が違ったから…』

湧「…Aの事見る瞳の方が特別なの」

『そんな…』

湧「…Aは？俺の事どう思ってんの…？」

『…私、…私は…湧の事…』

ｶﾞﾁｬｯ

尚大「おはようございます。…湧、A…」

『…ごめん』

湧・尚大「「A！」」

…ﾊﾞﾀﾝ