キスして、抱きしめて。 (ページ12)

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いつもなら、少し話して帰るんだけど
もうその場にいるのは無理で
『ちょっと今日は早く帰らないとだから、お疲れ様…』
そうつげて帰ろうとすると

「俺らももう行くわー」
と紫耀が席を立った

店長にお疲れ様ですと伝えて店を出れば
自然と二手に分かれる

私と紫耀

優太と愛美ちゃん

仕方ないか…また愛美ちゃんが入ってない日に言おう

そう諦めて歩きだそうとした時

「ごめん！今日は紫耀と帰って！紫耀ーー！！」

そう言って優太が紫耀を引き止めた

「まぁ、俺は別にええけど？大丈夫なん愛美ちゃん？」

「え？ああ！愛美ちゃん！紫耀全然怖くないから！！ほんと優しいから！愛美ちゃんの思ってような奴じゃないって！！なっ！紫耀！｣

優太は一生懸命にそんな事を言ってるけど、
愛美ちゃんの顔が一瞬物凄い顔したのを私は見てしまった

「や、やだー優太さん！愛美そんな事別に思ってませんよ？」

「へ？でもやっ、言ってたよね？平野さんなんか怖くてって…」

「ふーん？愛美ちゃん…俺はめちゃくちゃ優しいし、優太より上手いで？」

「な、なんの話ですかー？もう！」

「はいはい、じゃぁ帰ろか。愛美ちゃん強そうやけど、送ってあげるわ」

「ええ？もうやだなー平野さん」

なんて会話繰り広げながら紫耀は愛美ちゃんの肩に両手をおくとそのまま強引に帰っていった