優しくてすこしバカ

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そう思ってたのに

永「今から、ゆうた来るって言ってますわ」

スマホの画面を開いた永瀬がそう言ったもんだから、再び色んな考えが巡りだす


永「なんか近くにおるみたいで･･･｣

『そっか』

永「嬉しそうっすね」

『…べつにっ』

ニヤニヤと笑う永瀬の顔も、さっきの女の子と楽しそうに笑ってる優太も腹立たしいけど、ここは冷静に

姿勢を正して、再びビールを口に運んだ

永｢あ！こっち！こっち！！」

しばらくして、永瀬が入り口の方へ向かって手を振る

来た！と思って振り返ったその先にいたのは

優太ではなくて、勇太･･･つまりは神宮寺さんがそこにいた。いつもと変わらない爽やかな笑顔とともに。

永瀬の顔を睨みつけると、ペロって舌をだしてヘラヘラーって笑ってる

ほんま･･･ムカつく

神「すみません、急に参加させて貰っちゃって｣

永瀬の横の席にカバンを置くと、ビール注文しといて、そう永瀬に告げてお手洗いへと消えていった

「ちょっと！永瀬！！神宮寺さんがくるならそう言ってよ！！」

永「えー？言いましたやん？」

『優太がくるって言ってやん！！』

「そうでしたっけ？やとしても、ちゃんと言ってますやん！勇太やし！あー岸さんが来ると思って喜んじゃいました？｣

『この状況で永瀬がユウタって言ったら岸くんが来ると思うでしょ！！』

絶対、わざと！もうほんま腹立つ！
ニヤニヤと笑うその綺麗な顔に熱々のオデンでもぶっかけたい気持ちになった

『てか、いつの間に仲良くなったの？』

永「何回か俺だけで向こうの会社へ行った時、色々話して同じゲームやってるとわかってからですね。なかなか上手いんですよ、神｣

今、神って言ったよね？ゆうたなんてやっぱりわざとやん！ビールを飲み干して

『焼酎お湯わり！』

と、ちょうど神宮寺さんのビールを運んできた店員さんに頼んだ

永「ちょ！ほどほどに言いましたやん」

『うるさい！』

神「ただいま。何？喧嘩？」

「『ちゃうわ！！』」

綺麗にハモった私達と見て、
神宮寺さんがハハッて笑った

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