星に願いを【Fischer's】 (ページ30)

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短気ページ30

マサイが私の手を引っ張ってる。
少し強引で怒ってるようにも見える。

「ねぇ、どしたの？私なんかした？？」

外に出て暗がりの路地裏に連れていかれた。

ドンッ…

マ「あー、もういい加減にして」
「え、」

私、壁ドンされてる…？

マ「どんだけ嫉妬させたら気が済むの…？あんなにべたべた触らせてさ…」
「ご、ごめん…」
マ「許してあげない」

腕を引っ張られて抱きしめられる。
私の肩にそっと乗せられた頭。

マ「Aがすげぇ優しくてみんなのこと気にかけてるのは知ってる。でもそれが俺には少しつらい」
「…うん…。」
マ「みんなお前のこと好きだから手出しするけど、それで赤くなってたり照れてるA見るとめちゃくちゃ嫉妬する」

マサイのこんな弱気な声初めて聞いた。
いつも私を気にかけてくれて守ってくれるのはマサイなのに。

マ「ごめん、こんなこと言って。引いたろ」
「そんなことないよ。マサイが思ってること聞けてよかった」

そう言うと、マサイは少し笑ってくれた。

「マサイはいつも私のこと気にかけてくれてるし、いつかお返ししないとなぁ」
マ「ははっ、楽しみにしてる」

私を抱きしめる手が少し強くなって、私もそっと手を回して抱きしめ返した。