【A3!】監督の妹は双子ちゃん！？2 (ページ6)

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43話仮面と届かない声ページ6

万里side

『私たちに関わらないで。』

その言葉は監督ちゃんに言った言葉なのか。

いや。俺たちも含まれているのかもしれない

ゆづき「帰って、みんな。」

あんな顔は初めて見た

いつも至さんの部屋で一緒にゲームをやっている彼女と同一人物なのかと疑うほど。

さっきまで、一緒に笑いあってたはずなのに。

まるであの時の顔も表情も“演技”な気がした

俺たちには本当の顔は見せない。

まるで仮面を着けているようで。

俺ならって。

俺ならその仮面を外せるんじゃないかって。

手を伸ばした

万里「おい、待て＿＿」

なのに。

ゆづき「帰って！！！」

向けられたのは拒絶の言葉に、拒絶の目

全てを拒絶された

その目は俺をしっかりと写していた

万里「んだよ……」

俺ならって、過信してたんだ

俺の声が届くかもしれないって。

なのに。

その声は届かずに終わった

左京「……ちゃんと帰ってこいよ。」

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車内はさっきよりも静かで

何をしてたんだよ、俺。

空中をからまわった、その手を見つめた

太一「万チャン……」

太一が俺を心配そうに見つめた

万里「何やってんだろーな、俺。」

カッコわりぃ

十座「お前はよくやった。……俺はあの手を掴む前にこの手を伸ばすことすら出来なかった」

あぁ

こんな時に、そんな事言われても嬉しくねぇよ。

いつもなら、喧嘩売ってるところなのに

万里「……ムカつく」

こんな言葉しか浮かばねぇんだよ

兵頭のくせに。

今だけは、感謝できる気がする。