40話 変わるものと変わらないもの ページ3
ゆづきside
深夜に寮を後にした私は、行くところもなく、ただただ歩いていた
一晃 「こんな時間に家出？」
声のした方をみると、磯羅がいた……バイクに腰をかけて。
ゆづき 「何？」
一晃 「少ししか、間空いていないのに、随分と人が変わったね？」
ゆづき 「これでもまだマシなほうだよ。で、ホントになんの用？」
一晃 「俺の家……来る？今は寝る場所もないでしょ？」
正論。
ただあの人たちに会いたくなくて、全員が寝静まる時間を見計らって荷物を取りに来たけど、そうすると、寝る場所なんてものは無い
半ホームレスの状態……外で寝るのは嫌だな
ゆづき 「お言葉に甘えて。」
一晃 「ん。」
ヒョイっとヘルメットを投げられる
それを被って、磯羅の後ろに座る
一晃 「ちゃんと捕まってろよ〜」
───────────────────
一晃 「じゃあ、ここ使っていいから。なんかあったら、隣来いよ？俺の部屋だから。」
ゆづき 「ここって……」
一晃 「兄貴の部屋。掃除はちゃんとやってるから、安心して。じゃ、おやすみ。」
磯羅の兄の部屋。
ゆづき 「変わってないな……。」
私は、こんなに変わっているのに。
ゆづき 「もういいか……。」
思い出しても、何も変わらない。
それよりもこれからだ。
ありさちゃんは、戻ってこれるか、分からない。
本番まで、あと＿＿＿＿4週間
第6章 【これからの＿】41話 惹かれた者→←続第5章 【拒絶】39話 潰したチャンス
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作者名：心亜 | 作成日時：2019年3月9日 18時
