【カゲプロ・カノ】続々・お兄ちゃんと付き合いたい！３ (ページ29)

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第１１６話　下　ページ29

つづき

カノ「逆に言えば僕達が能力を持ったことでクロハ…というか正確には冴える蛇なんだけど、まあともかくあいつがいることの証明になったけど…嬉しくはないよね。冴える蛇のせいで悲劇は起きた。あんな悲劇、もう二度と起こさせてたまるものか」

そう言って歯を食いしばって手を握り締める修哉兄は今まで見たことないほど怒っていた。多分キド姉たちが殺された時のことを思い出してるんだろう。断片的にしか覚えてなくとも、それはすごく辛くて苦しい記憶だったはずだ。見てるこっちが苦しくなるほどに。

セト「だから、もしその黒い奴が‘冴える'なんだとしたら俺たちで絶対に止めなくちゃいけないっす。願いがある限りあいつは消えない。せめて噂を聞いて願いをかなえようって人がいなくなるといいんすけどね」

果梨「そうだね。絶対に誰も傷つけさせないようにしなくちゃね」

そう言った果梨の目には涙が浮かんでいた。誰よりも優しい果梨のことだから、今まで冴える蛇に痛めつけられたみんなのことを想って悲しんで、そしてようやく平和な世界になったと思ったこの世界に再び現れたことに怒っているのだろう。見れば凛も同じように厳しい顔をしていた。だから私はあえて明るくいこう。過去を振り返ってばかりじゃいられない、私たちは今まで行けなかった未来を作っていかなくちゃいけないのだ。

自分「そうだね。絶対阻止しよう。私たちは前回までと違うイレギュラーな存在なんだよね？だったら私たちがいることで事態が好転に向かうようにしなくちゃ」

キド「そうだな。お前たちが現れたことで今までとは筋書きが変わった。それが良い方向に向かった証拠だと俺は信じてる」

自分「よし。じゃあ私たちがすべきなのはまず噂の真実を突き止めること！そしてそれが本当に冴える蛇なんだとしたら絶対に止める。何としてでも。そのために作戦を立てよう。それでいいですか、団長？」

キド「おう！まずは作戦会議だ！」

そこへ、

ガラガラ

モモ「お疲れ様でーす！やっと補習終わったんですよー。みんな何の話してたんですか？」

モモちゃんがやってきた。本来は再テストでいい点とればそこで終わりなんだけど、テストしたら再々々…となっても合格点をとれる気配がないモモちゃんは補習に切り替わったらしい。そんなモモちゃんの明るい登場で場が和む。事態は深刻かもしれないけど前向きにいかなきゃね！

自分「実はね…」

そうして私はモモちゃんに今までの話を説明した。