第１０６話 ページ18
自分「ごちそうさまでした！」
あのあと、赤くなった顔を冷やしつつリビングに向かい、夜ご飯を食べた。今日もめっちゃ美味しかった〜と上機嫌な私はそのまま自室へ戻どるために廊下を歩く。
自分「お腹いっぱい、幸せいっぱい〜♪」
カノ「えーそんなリリーさんにお知らせです」
自分「…一体なんですか？」
カノ「僕のお部屋になーんか忘れ物してません？」
自分「んー？あっ勉強道具置きっぱなしだ！」
カノ「せーかい！後で取りにきなよー」
そう言って私の脇を通り過ぎると部屋に入っていった。うわー適当に作った歌聴かれた。結構恥ずかしい。よし、仕返ししてやる(逆ギレ)
そう考えて勢いよく修哉兄の部屋を開けると、案の定修哉兄がビックリした顔で立っていた。仕返し成功だ！…ちょっとやり過ぎたかな？w まあいいや。
自分「早速取りに来たよ！」
カノ「ビックリしたー。だいぶ早いねww 1回部屋に戻ると思ってた」
自分「さっきの仕返し！あと、忘れちゃいそうだったから」
カノ「あーバカだから？ww」
自分「違いますー！」
カノ「わかってるよww」
自分「じゃあ言うな！」
カノ「ごめんごめんw」
そう言ってまた無遠慮に頭を撫でてくる。今度はグシャグシャと。
自分「もう！髪の毛ぐしゃぐしゃになるー」
髪の毛が、というより恥ずかしくて思わず逃げた。部屋の中をグルグル回る。
カノ「ちょっと！そんな逃げなくたって良いじゃん！」
自分「嫌なのー！てか追いかけられたら余計逃げたくなるから！」
カノ「えー？Aが逃げるから追いかけてるんだけどなー。っと捕まえた！」
…そしてあっという間に捕まった。ぐいっと手をつかまれる。
そのまま手を後ろに引かれた私はバランスが崩した。
自分「うわっこけっ…てない？」
カノ「おっと。相変わらず危なっかしいなー」
コケるかと思ったが、そのまま後ろにいた修哉兄に抱きとめられていた。体勢はいわゆるバックハグ。意識したとたん顔が真っ赤になる。
自分「あ、ありがと///」
カノ「いいえー！」
こんな体勢でも全く意識してないことがわかるその返事に相変わらずちょっと落ち込みながら、それでもドキドキする心臓が爆発する前に離れようと…あれ、動けない。え？
自分「あの、その、放していただけます…？あの、修哉さん？何をして…まさか？」
カノ「そのまさか！」
笑顔で私の脇腹に手をセットした彼はくすぐりはじめた。
自分「やめっ！ひゃっ！やだ、もう、こちょこちょしないでー！」
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作者名：莉々 | 作成日時：2017年6月18日 18時
