42話 ページ43
「、、、。」
煉獄さんの家を出てから数分後
まだ私と煉獄さんは何も言葉を交わさずただ歩いていた
私は煉獄さんと少し距離を置いて歩く
下を向いてただ自分の足を見ていた
それに反して煉獄さんはずっと前を向いて歩いている
横目で煉獄さんを見る
私に声を掛けてくる様子はない
こうなる事は分かっていたけど少しだけ悲しい
私は心のどこかで煉獄さんは私に話かけてくるんじゃないかと期待していた
それで今までの冷たい態度をとってしまった事を謝りたかった
待ってるだけじゃ駄目なのは分かってる
でもいざ煉獄さんを目の前にすると躊躇してしまう。どのように話し掛けていいか分からないそれが本音だ。
だってもう昔の煉獄さんではないのだから
昔のようには話す事は叶わない
「A」
そう思っていると煉獄さんから唐突に話し掛けてきた
私はそれに驚き体がビクッと跳ねる
「な、何ですか、、?」
「、、、頬大丈夫か?」
「へ、、?」
煉獄さんの突然の言葉になかなか理解出来ずにいると煉獄さんは私の目を真っ直ぐ見る
私は煉獄さんのその目を逸らせなくなる
「昨日、叩かれたんだろ。木村に」
「木村、、、?」
木村 多分昨日私の頬を叩いた先輩だと理解するのに時間はかからなかった
「あぁ、、、でももう大丈夫です。だいぶ腫れ落ち着いたので」
「俺が原因だったんだろ?」
「、、、! いや煉獄先生が原因っていうか全部私が悪いので」
あれは誰がどう見たって心配した煉獄さんの手を払い除けた私が悪い
全部私が悪いんだ
「なぁ、A」
「、、、?」
煉獄さんは突然足を止めた
私もそんな煉獄さんに合わせて立ち止まる
「俺はAに何かしてしまったか?」
煉獄さんは悲しい目をして私にそう聞いてきた
違う 煉獄さんが私に何かした訳じゃないんだよ
煉獄さんは悪くない
悪いのは全部私
煉獄さんのその質問に私はすぐ答える事は出来なかった
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きつね(プロフ) - (・∀・)さん» コメントありがとうございます!ご指摘ありがとうございます!早速訂正します (2019年9月29日 15時) (レス) id: 23a7de07b9 (このIDを非表示/違反報告)
(・∀・) - 富岡じゃなくて冨岡ですよ(・∀・) (2019年9月29日 10時) (レス) id: 0757e54a59 (このIDを非表示/違反報告)
きつね(プロフ) - hinataorenjiさん» コメントありがとうございます!とても嬉しいです!!励みになりました!続編の方もよろしくお願いします! (2019年9月19日 20時) (レス) id: 23a7de07b9 (このIDを非表示/違反報告)
hinataorenji(プロフ) - 涙線が脆くなっちゃったのかな…。涙が溢れ出てきて止まらないです…。 めっちゃ感動しました!こんな素晴らしい小説をありがとうございます! (2019年9月19日 2時) (レス) id: 341779c11b (このIDを非表示/違反報告)
きつね(プロフ) - りんごさん» コメントありがとうございます!一気読みして頂いてありがとうございます!嬉しいです!これからも更新頑張りますのでよろしくお願いします! (2019年9月19日 0時) (レス) id: 23a7de07b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きつね | 作成日時:2019年7月26日 1時