12年前の元彼は私を見てくれない【松野千冬】

episode45 ページ46

ーーー未来から9年前
これは私が高校2年生の頃の話




ーー4月
学年が変わってクラス替えが行われた
案の定私は仲良かった友達とは離れ離れになってしまった


「はぁ、、最悪」


人見知りな私にとって一から友達を作るのは至難の業だった


クラス替え初日は結局誰とも話さず終わってしまった
ある程度の女子達はグループが出来てしまっていて、早くしないとこの高校生活をぼっちで過ごす事になってしまう、それだけは絶対避けたい


とりあえず明日からまた頑張ろう
積極的に話し掛けていこう


そう意気込みながら私は手早く帰り支度を済ませ帰路についた




ーーーーーー



「ねぇ、アンタA陸人の妹でしょ」



「え、はい。そうですが、、」


家に帰る途中、私より1つか2つくらい年上の女子達3人組に私は呼び止められた




「面貸しなよ」


「、、、。」



3人中の1人が私にそう言って残りの2人は逃げ場を塞ぐ様に私を囲む


でも私はこの状況の中落ち着いていた


何故かというとこういう事は高校に入ってから何回かあったからだ


事の発端はお兄ちゃんだった


お兄ちゃんとやり合ってボコボコにされた人達の彼女さん達が仕返しと称して私をターゲットにする



こうして私は今日もこの3人組の先輩達に殴られ蹴られ痣だらけになる


やっと前の痣とか綺麗に治ってきていたのに
また痣が出来きてしまうな、、


でももう慣れたもんだ


とりあえず黙って耐えとけば先輩達は気が済んで帰っていく、それまで耐えれば何ともない



そう、今日も耐えるんだ



でも何回やられていてもこの痛みには慣れない
本当に凄く痛くて、辛い


通り掛かる人達は私を見ない振りをして通り過ぎていく



最初は助けを求めた事があったけど案の定無視されそれが逆に辛くて人に助けを求めるのはやめた


ただ耐えてればいつか終わると自分に言い聞かせながら暴力にひたすら耐える



早く終わって欲しいと願いながら私は固く目を瞑る



そんな時だった



「何してんすか？」



私のヒーローが現れたのは

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