12年前の元彼は私を見てくれない【松野千冬】

episode40 ページ41

「何でAが、、」

マイキー君は驚いたのか私を見て目を丸くする


「マイキーが心配でお見舞い来てくれたんだよ。じゃあ私は部屋から出るねー何か用があったら呼んでねA」

エマちゃんはそう言って私の肩にぽんっと手を乗せる


「え、、！ちょっエマちゃん！？」


エマちゃんは私の言葉を聞かない振りをしてるのかそのまま部屋を出ていってしまった


「「、、、、。」」


マイキー君と私2人きりにされて気まずさで暫く沈黙が流れる


凄く気まずい、、


でもこのままじゃ駄目だ


私は意を決して口を開いた


「マイキー君、体調大丈夫ですか？ドラケン君からマイキー君体調崩したって聞いて、、」


私がそう言うとボサボサな髪の隙間からマイキー君は私を見つめる


「何、心配して来てくれたの？」


ボソッと小さな声でマイキー君が呟く


「はい。だって私のせいですし、、」


「いや、これは違「雨の中私を探しに来てくれましたし、、」」


「顔もまだ赤いようですし、熱もまだ下がってないですよね、、私のせいで本当にごめんなさい」


私は改めてマイキー君に謝る


「お前のせいじゃねぇよ、それにこれは、、」


「、、？」


マイキー君は私から目を逸らす


何でマイキー君は目を逸らしたのか私は分からなかったけどその理由はすぐマイキー君によって明かされる



「これは、昨日水風船で遊んだから、、」



「へ、、？」



マイキー君の想定外の告白に思わず私の口から変な声が漏れる



「み、水風船ですか？」


「その場に陸人も居たけど聞いてねぇの？」


「、、、。」



お兄ちゃん、この事絶対知ってたな、、


「じゃあ、あの日が原因じゃないんですか？」

気を取り直してマイキー君にそう聞くと「うん」と頷く

私はその返事を聞いて安堵の溜息を吐く


「そうだったんですね、私てっきりあの日が原因だと思ってたので、、」


「それで見舞いに来たのか？」


「そうですけど、、」



「、、本当にそれだけか？」



「え、、」



「あの日の返事は？」



「、、！！」



わ、忘れてた


マイキー君が体調崩したっていうからその事に気を取られて完全に頭から抜けてた、、！


マイキー君はじっと私を見詰める


マイキー君の目線に徐々に鼓動が煩く鳴り始める


そんな時ふとあの日の事が頭に過ぎる


マイキー君が私の事を好きだと言ってくれた事を

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