episode36 ページ37
「Aもタイムリープしてるんじゃないか？」
嘘だ。信じられるわけない
これが夢ではなく現実で
しかもタイムリープしてるって
でも確かに私は死んだ
銃で撃たれて、確かに私は死んだ筈だ
「、、武道は何で私がタイムリープしてるって思ったの？」
震える声で恐る恐る武道にそう尋ねる
「だってお前、泣いてたじゃんか、千冬を見て。初対面で泣くはずないだろ？それに分かるんだよ、幼馴染だからAが何か隠してるって」
「、、、っ！」
「あの集会の日帰ったのも千冬が居たからだろ？しかも恋人を連れて」
「だってお前と千冬は恋人同士だったから」
「、、、っ」
武道にそう言われた瞬間私の目から熱いものが込み上げる
今まで我慢してきた物が溢れ出て来るように
止めどなく、沢山の涙が溢れた
「私は銃で頭を撃たれて死んだの。でも目が覚めたらこの12年前でさ」
「！！」
「信じられなかったの、ずっと。これは夢だと思って過ごしてきた。いつかは絶対覚める長い夢だって、、
でも違うんだね。武道」
「、、あぁ」
「そっか、、」
暫く沈黙が流れる
すると先には口を開いたのは武道だった
「千冬、最期に言ったんだ、Aを頼むって」
「千冬が、、？」
「あぁ、きっと別れ話をしたのもきっとAを悲しませないようにしたんだと思う」
「、、だとしても理由を教えて欲しかった。千冬は私に何も話してくれなかったから」
そうか
千冬は自分が死ぬって事分かってたんだね
「そう、だよな」
でもさ千冬
私に相談してくれても良かったんじゃない？
千冬にとって私はそんなに頼り無かったのかな
「ズルいよ、ね千冬は。私に何も言わないで死んじゃってさ私の気持ち何も考えてない。でもまあ結局私もあの後すぐ死んじゃったんだけどね」
「、、、え」
「でも、また千冬に会えて良かった。私と出会う前の千冬はこんな感じだったんだなーって思ったよ」
「A、、」
武道が凄く悲しい顔をする
やめてよそんな顔をしないでよ
もう、私は千冬の事諦めたんだから
「でもこれで私と千冬が付き合うっていう未来も無くなった。これで終わり。」
「！」
「もういいの。私はもう千冬に未練なんてないよ。
それに千冬が幸せそうなら何でもいいよ私は」
私は袖で涙を拭い笑ってみせた
そう、これでいい
それに私はまだ生きてる
これからやり直せばいい
きっと千冬の事なんてそのうち忘れる
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 457人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きつね(プロフ) - 結祈華さん» コメントありがとうございますー！読んで頂いてありがとうございます！凄く嬉しいです！続編も読んでいただけると嬉しいです、、！頑張って更新しますね！ (2021年9月11日 12時) (
レス) id: 47a256a755 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - コメント失礼致します。こちらの作品、いつも楽しく読ませて頂いてます!!読めば読む程作品に引き込まれていって…こっからの千冬くんがどう動くかとか気になっちゃってます…((続編も楽しみにしてます！応援しております！頑張って下さい!! (2021年9月11日 0時) (レス) id: c15c2ccbb8 (このIDを非表示/違反報告)
きつね(プロフ) - ぴぴさん» コメントありがとうございますー！いつも読んで頂いてありがとうございます！そんな事言って頂けるなんて凄く嬉しいです！励みになりますー！更新頑張りますので読んでいただけると嬉しいです！ (2021年9月6日 23時) (レス) id: 47a256a755 (このIDを非表示/違反報告)
きつね(プロフ) - 不思議の国の有栖さんさん» コメントありがとうございますー！私もそれしか考えられなくなってます笑でも頑張って覆るようにしたいと思いま、す笑多分 (2021年9月6日 23時) (レス) id: 47a256a755 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴ - マイキーと千冬どちらと結ばれるのかとってもドキドキしながら読んでます！落ちがどちらにせよきつねさんの書く小説が好きなので、自分が書きたいように書いてください、応援してます！ (2021年9月6日 0時) (レス) id: eb59e7ad0a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きつね | 作成日時：2021年8月5日 22時
