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冬のキスは2 ページ2

次の日、私は最近仲良くしている男の子と一緒に登校していた。

「そういえば昨日のテレビ見た?」

『見た見た!私、3番目のやつが好きだった』

「わかるー。俺もそれが1番かな。あ、今日昼休み空いてる?」

『うん。今日は特に何も無いし、空いてるよ』

「そしたらさ、昼休み話さない?」

『いいよ!』

「じゃあ、中庭集合ね」

『おっけー!』

私たちは学校につき、それぞれの席に着いた。

『凪くんおはよー』

「おはよ」

「おいお前ら席につけー」

ホームルームが始まり、4時間目の終わりにまで時は進む。

私はお弁当箱とお菓子袋からメルティーキッスを持ち、中庭へと足を運んだ。

するとそこには神妙な面持ちをして、約束していた彼がいた。

「急にごめん。あ、あのな!」

『うん』

私はなんとなく雰囲気で察した。この人は、私に告白をしようとしているんだ。

「俺、Aの事が、好きだ!付き合ってください!」

『え、と。』

なんだか嬉しくないな。そんな失礼な事を頭の片隅で考えながら、何か返事をしようとしたその時だった。

「だめ絶対。」

『な、』


『凪くん!?』

「俺の方がAの事好きだし」

何故彼がここにいるのだろう。驚いて固まっていると腕を引っ張られて、階段の踊り場まで連れてこられた。

「俺じゃ、だめ?」

『えっ』

お口ミッフィーにされても…

「俺、Aの事が好き。だから付き合って。」

『でも、私たちただの友達だよ?』

そう言ったら急に視界がぐらついて、唇に何か柔らかいものが当たった。







キスを、された。










冬のキスは雪のような口溶け、なんて言っていたのは誰だろうか。


『ふ、ファーストキスがっ…!』

「やった。」

「じゃあ、明日から覚悟しててね。A。」

『っ…!!!』

これでは私の腕に抱えているメルティーキッスが溶けてしまうではないか。

明日から、凪くんとはどうやって接すれば良いのだろうか。

『いつのまにか、凪くんに溶かされちゃいそう…』

凪くんは、雪ではなかったようだ。

そして、呟いた言葉が嘘ではなくなる事をこの時の私はまだ知らない。

まるで和菓子のような 【千切豹馬】→←冬のキスは 【凪誠志郎】



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めんち - 甘々すぎて口の中プリンの味しましたwwwそれくらいすごかったです!それと応援しています! (6月27日 16時) (レス) id: 05dd0f2a4d (このIDを非表示/違反報告)
轟紫音(プロフ) - リクエストありがとうございます!楽しく読んでいただけて光栄です! (2023年1月3日 16時) (レス) id: db00a10190 (このIDを非表示/違反報告)
楓乃(プロフ) - リクエスト失礼します!蟻生十兵衛くんをテーマにしてやって欲しいです...!影で楽しく読んでますっ! (2023年1月2日 20時) (レス) id: dfc5a6b3bc (このIDを非表示/違反報告)
轟紫音(プロフ) - リクエスト募集中です!ちょっとネタ切れ気味… (2022年12月14日 10時) (レス) @page7 id: db00a10190 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:轟 紫音 | 作成日時:2022年12月11日 21時

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