検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:51,295 hit

10 ページ11

「狭いし散らかってますけど……」


「全然気にしない、お邪魔しまーす」



部屋に入ると、彼は物珍しそうにきょろきょろと部屋を見回す。
彼を『部屋』という自分の一番パーソナルな場所に入れてしまった。
その事実に、さっきまでの動揺はどこへやら。
諦めにも似た感情が湧き上がる。
もうここまできたら、開き直るのがいいのかもしれない。



「適当に座ってください。何か飲みますか? お茶かコーヒーか、オレンジジュース……」


「んー、じゃあコーヒー」


「はい」



彼をリビングへ残し、キッチンへ移動してドリップのコーヒーを淹れる。
お客様用のちょっといいやつ。
お客様用のカップに注ぐと、いつも飲むコーヒーよりいい香りがする。



「どうぞ、ブラックでよかったですか?」


「うん、ありがとー」



そう言って彼がカップに口を付ける。



「うわ、これ美味い」


「よかったです」


「コーヒー入れるの上手いね」


「そんなことないですよ。シャワー浴びてきていいですか?」


「どーぞ」



高速でシャワー、メイク、着替えを済ませてリビングに戻ると、彼は棚のDVDやBlue Rayを見ていた。
映画が趣味の私は、まぁそこそこの本数を所持している。
昔のハリウッドのモノクロ映画や、ちょっと珍しいイタリアのサイレント映画、最近の邦画、ジブリ
やディズニーみたいなアニメ映画などなど。
最近は増えすぎて棚が一杯になって、新しい棚を買おうか検討中。

11→←09



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.2/10 (75 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
40人がお気に入り
設定タグ:芸能人 , オリジナル , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:リオ | 作成日時:2018年9月5日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。