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桃side
俺は、莉犬を抱えては、この村野村長に会いに行くことにした。
村長に合わせろと言うと、死んだ莉犬と俺を見ては焦せりながら呼びに行った。
村長 「君は、さとみくんだね。」
『ん。 おい、これ見ろよ。』
村長「………。。。」
『人間ってさ、自分が幸せだったら良いと思ってるんだなw』
『獣達はさ、人間が怖いとか言いながら、本当は優しい人も居るって信じ続けてた。』
『獣ってさ、何が悪い訳？ 汚い？どこがだよ！！！』
村長は、莉犬を見てはずっと無言だ。
『おい。何か言えよ！！！！！ 莉犬を殺した責任持てよ！！！』
俺は、泣いていた。 でも、悲しみではない。怒りの涙だ。
村長「君ら……獣が嫌いな人の理由は……私にも実は分からないんだ……。」
『…は？ 』
村長「ただ、分かる事はある。獣達を"奴 隷"として見てる人が多いという事だ。」
それぐらい知ってるよ。 なんて言えなかった。
だって、村長は泣いていた。 俺にはわかる。悔し涙だという事を。
村長「君の……大切な人を殺した責任は、持つ。」
『じゃあ……なんですか？ 』
村長「今まで、獣達に恐怖を与えた者を逮捕。そして、獣達が安心できるような村にさせよう！」
『……ありがとう…。 莉犬も喜ぶわ…。良かったな…。』
俺の腕の中で眠っている莉犬は、嬉しそうだった。
村長「そして、その子や殺された獣達を立派な墓に入れよう。」
『…！ ありがとうございます！！！』
その夜、村長は森の中へ行き、獣と『平和条約』を結んだ。
そして、今まで獣達に被害、恐怖などを与えたものは、死ぬまで刑務所生活になった。
莉犬を殺した奴は、俺があーだこーだしといた。
ルアにも会った。
ルアは、めちゃめちゃ泣いていた。
でも、お墓へ行くたびに、今日会ったことを話したりして笑っていた…。
莉犬……見てるかな。
莉犬へ
俺は、今、人間の世界でルアと暮らしてるよ。
でも、きっともーすぐ"そっち"へ行くよ。
待っててね。
さとみくんへ
俺は、あの世でさとみくんを見てるよ。
綺麗なお墓に入れてくれてありがとう。
ルアを宜しくね…。
いつでも良いよ。待ってるね。
END
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作者名：。 | 作成日時：2020年5月1日 20時
