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桃side
「お前は頭良くていいな〜」
「さとみ！ここわかんねぇから教えて！」
「さとみくんって、カッコいいよね...」
「分かるー！イケメンだし、彼氏にしたい...」
俺はさとみ。
唐突に言うが、この世界はおかしい。
俺は、親から色々と習わされている。
勉強はもちろん、ピアノや怪我の手当てなんかもできてしまう。
親は、獣が大の嫌いで、俺の家は、獣がストレス発散として居る。
普段は俺の部屋にいるから、いつも傷口など手当てをしてる。
その獣以外にも、もっと辛い事をされてる獣もいるはずだ。
友達の家には、性的な暴力を与えてる親が居るらしいし...
もちろん、俺の友達やクラスメイトなんかもそうだ。
俺が、獣を味方にしてるなんて言ったら、離れていくだろう。
なんで...なんで、獣は下に見なきゃいけないのかが分からない。
「じゃ！またなー！さとみ！」
『おぅ！』
さぁ〜て！家に帰るか！
俺は、いつもの住宅街を歩いた。
前を見るのではなく、周りを見ながら。
そんな時だった。
「おいっ！！！！逃げるんじゃねーぞ！！！」
赤「もう嫌だ！！！ あんな事っ....ひゃう！ や、やめて！！」
『！？！？！？』
ビックリした。
建物の中から、獣と見られる子が出てきたんだから。
あの男....。
「ははっ！ 何逃げようとしてるのかな〜？ 尻尾が後ろにあると不便だね〜？」
赤「やだぁ....もうシたk....んっ....」
「よ〜し！ 逃げようとしたから、お仕置きだね〜？」
赤「っ...やだぁ！！！！！ 」
「っておい！！！！待てよ！！！」
赤髪の子は、そいつの手を振りはらって逃げて行った。
よし！！
『ほら！！こっちおいで！！』
赤「！！ やだ！！ こっち来るな！！」
『俺！！獣の治療してるだけ！！お願い！』
赤「ち....りょー？」
『うん。治療！』
よし。
俺は、その子を裏路地に連れて行った。
鞄から、簡単な手当てキットを出してその子を治療した。
『よし....大丈夫だよ』
赤「ありがとう...ございます....」
『俺、さとみ。いきなりで、失礼だけど...何があったの？ 教えられたら...』
赤「あ....お、俺、莉犬。 えっと...話して...いいんですか？」
『いいよ。ゆっくりでいいから、話してくれたら嬉しい！』
赤「俺ね....」
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作者名：。 | 作成日時：2020年5月1日 20時
