【完結】この世界は残酷で...。 (ページ27)

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赤side

※ 回想っぽいです。さとみくんは出てきません(((((

最近、俺は悪夢を見続けている。

『嫌だっ！！！嫌っ！！』

俺は、黒い影の人間らに、"また"変な事をされる夢。

人間らは、俺を見て、面白がっている夢。

獣がついに、俺だけになった夢。

もう、嫌で嫌でしょうがなかった。

朝、目が覚めても、俺は毎日泣いていた。

手は震えていたし、耳もぺたっとしてるはずが、ちゃんと上を向いている…。

オッドアイの目が、窓に写る。

『俺………もう嫌だ………っ。』

俺は、きっと生まれてきた体が間違っていた。

愛されなかった……むしろ、愛してくれなかった。

街を歩くだけで、「気持ち悪い」「生きてて可哀想」と言われる毎日。

そんな時、さとみくんに会ったんだっけ、

さとみくんと会った日の夜は…………怖かったな………ﾊﾊ

人間は、俺達"獣"が知らない事を知っている。

だから。怖いんだ。何をされるかさえ分からないのだから。

だから、俺は、心の底から決めたんだ。

この世界から、消えようと。

そしたら、めちゃめちゃ平和じゃん？

俺を襲う奴らは居ない。

俺に悪口を言ってくる奴も居ない。

それって、ものすごく幸せじゃない？

でも、さとみくんは悲しんでいた。

見てないふりをしたが、さとみくんは泣いていた……っけ。