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夢の中の物語、6話目 ページ7

蒼「おっじゃまー!」

「人ん家入るくらい靴揃えな!」

蒼「えーめんどい!やっといてマミー!」

「マミー言うな!!...っと。」




いつもこんな感じ。
蒼空がアポ無しで家に来て、勝手にあがっていく。



蒼「そーれで?今日も夢のお話聞かせてもらおうじゃないかい?」
「....えっと...」



向かい合うように座る。




今日の内容は、言うべきなのか。
いつもとは違った。
あの記憶、悪夢とは違った。
そう言ったら、どうなるんだろう。





蒼「あ、言っておくけど夢の内容違っても全然受け止めるよ。
【お母さんが無理矢理トマト食べさせようとした。】とか
【誰かが死んだ。】とか。なんでも大丈夫。」




トマトの例がよくわからなかった...けど。
今ので安心した。
話せる...はずだ。




「えっとね...まあ蒼空のおかげで言いやすくなったけど...今回の夢の内容は違うの。」
蒼「ふーん...じゃあその夢の内容を?」



お菓子をばりばりと放り込む。




「あの悪夢、私がいつも言ってる悪夢は...莉犬くんが出てきてるじゃない?
今回は...あの記憶じゃなかった...あの、時間軸で起きた出来事じゃなかった。」


蒼「...つまり?」
「今実際に...莉犬くんは...夢の中で生きてる...」

蒼「....本当に?具体的に何したの?」


お菓子を食べる手を止めた。



「えーっと...お茶会した、お話した...」

蒼「どんな話?」

「....【許してくれていますか?】って。」

蒼「...なっ...あんたなんてこと...!!
大体あんたがあんなこと言ったから!!...あ、ごめん...」



立ち上がり怒鳴ってきた。
だけどすぐに我に返り、シュンとなった。



「...うぅん、蒼空は悪くないから。」

蒼「それで次の問題だけど...あのわんこ、許してくれてたの?」

「....うん。全然許してくれた。何事もなかったように接してくれた。」

蒼「でもなんで、急にそんな夢が...」

「...私を許してあげたかった、会いに来たかった...とか?」





一応、両思い。
その可能性は...



蒼「でも、別の可能性もありえるかもよ?」

「...っていうと?」

蒼「許してあげる、て偽ってさ、復讐をしにきたとか。
 俺を見捨てて、今さら何してるんだとか。」


「...っ...ちょっとやめてよ...」


蒼「あ、帰るわ!じゃあまったね!」

「...ばいばい!」



私達は、元気がない日でも、何があっても元気よく挨拶を交わした。



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作品ジャンル:ファンタジー
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作者名:風音涼葉 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Satomi0224/  
作成日時:2020年5月24日 8時

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