ep.145 素の降谷さん？ ページ10
降「それを日本の素材、日本の酒でやるんだ。この前はブリと日本酒で一品作ったんだが、それが以外に美味くてな！」
『へ、へぇ…！』
降谷さんがあまりにも楽しそうに、嬉しそうに話すものだから、私は彼から目が話せない。
安室さんではなく、降谷さんの素の笑顔。
いつもより少しだけ幼くて、いつもより少しだけ輝いて見えた。
今までも、何度かこうして買い物をしてきたが、いつも私の物しか買っていなかった。だから降谷さんの買い物は何だか新鮮で…
そこまで思い出して私はあることに気づく。
…今日の相手、降谷さんじゃん！！
安室さんじゃなくて良いの？！
そう、今日は最初からずっと降谷さんなのだ。
いつもは"安室さん"として、私と買い物をするのに、今日は"安室さん"になる気配が全くない。
しかしわざわざ聞くことでもない。何か理由があってのことかも知れないし…
後で聞いてみようかな、なんて思いながら買い物を続けた。
降「これで最後か…」
ハロの餌をカートに乗せて、降谷さんが呟く。
『けっこうな量ですね！』
降「あぁ、だがこれでしばらくは買い物も必要なくなるだろう」
そう言いながら、降谷さんはレジへと歩き出す。カートに手を添えて、歩調を合わせてくれている。
「どのレジも混んでるな…」と周りをキョロキョロする上司の顔をちらりと覗けば、ふと目が合って…
降「？…僕の顔に何かついてるか？」
『あ、いえ！何でもないです…』
やっぱりイケメンなんだなぁ…思わず見惚れちゃいました。なんて言えるはずもなく、慌てて視線をそらすのだった。
降「やっぱり大変か？」
『え？』
会計が済んで、車に向かって歩いている時だった。
降谷さんが不意に質問してくる。
降「妊婦生活だよ。昨日ポアロに来た時は平気そうに見えたが、買い物中何度か大変そうな顔してたろ」
何かと思えば、
『あぁ…そりゃまあ大変ですよ？5キロの重りつけて生活してるんですからね』
降「…悪い、疲れさせたか？」
『え？…いや、全然？！』
私がへらへらと笑って答えると、小さめな声で謝る降谷さん。
いつもならそんなこと言わないのに、眉を少し下げて真剣な顔でそう言うもんだから、私は思わずギョッとする。
しまいには、私の作り物のお腹をさすって「辛かったら言えよ」なーんて言うから、もう私は大パニック。
頭に？を沢山浮かべて車に乗り込むと、降谷さんはまた口を開く。
私は冷静を装ってその言葉に耳を傾けた。
ep.146 悪くはないが→←ep.144 降谷さんのお料理事情
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りんねむ(プロフ) - sherryさん» sherryさん、コメントありがとうございます！時間がある時に、がんばって更新したいと思いますm(*_ _)m (2022年5月18日 17時) (
レス) id: a65ebb8e54 (このIDを非表示/違反報告)
sherry(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (2022年5月13日 9時) (レス) id: 5b04212fee (このIDを非表示/違反報告)
りんねむ(プロフ) - 朱音さん» 朱音さん！コメントありがとうございます(泣)頑張ります*_ _) (2022年3月28日 1時) (レス) id: a65ebb8e54 (このIDを非表示/違反報告)
朱音 - ゆっくりでいいので更新頑張ってください！ (2022年3月26日 15時) (レス) id: 99e1269188 (このIDを非表示/違反報告)
りんねむ(プロフ) - あっちゃんさん» コメントありがとうございます！！時間ができたら更新するように頑張ります！！m(*_ _)m (2021年9月12日 2時) (レス) id: a65ebb8e54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんねむ | 作成日時：2020年4月14日 21時
