第118話 届かぬ想い ページ23
黒尾side
『黒尾さん、後で下も返しに行きますね』
月「っ
『え、あ、うん。…なんかそう言う感じらしいです。じゃ、失礼します』
黒「お、おぅ…?」
ボケッとしているといきなり千尋ちゃんに声をかけられたので、曖昧な返事しか出来なかった。
そして最後のメガネ君の表情…
千尋ちゃんが歩き出した後に振り返ってきたから彼女は見てないと思うけど…
他校の1年といえど、かなり怖かった…
研「クロどうしたの、さっきからボーっとしてるけど…」
黒「ん?あぁ…千尋ちゃんのこと考えててさ」
片付けも終わり、帰る支度をしていると研磨が話しかけてくる。自分で言うのもなんだが、俺はかなりポーカーフェイスな方だと思う。そんな俺の気持ちを読み取るなんてさすがMy幼馴染…
研「…前より仲良くなれたんだし良かったんじゃないの?」
黒「まぁそうなんだけどさ…
やっぱ同じ学校の奴はいいよなーって思ってさ」
研「なんで?」
黒「だってそれだけ一緒に居る時間が長いってことだろ?…俺はあのメガネ君より早く"千尋"と出会ってる。なのに俺よりメガネ君の方が"千尋"と仲がいい…」
そう。俺が彼女に出会ったのは今年の1月。
人生で初めて"一目惚れ"ってやつをしたんだ。
研「…しょうがないでしょ」
黒「わーってるよ
だからどうしようもなくへこんでんだろ?」
研「…面倒くさ」
黒「酷えな!」
そんな会話しながら歩いていると、研磨は烏野のチビちゃんに、俺は澤村に呼ばれる。
澤「次は負けません」ニコニコ
黒「次
夜・菅「恐い恐い恐いから!!」
握る手のひらに「千尋ちゃんと毎日会えて羨ましいなこの野郎」と気持ちと力を込める。
マンガみたいに俺のこと好きになってくんねーかな、なんて思いながら愛想笑いを続ける。
『黒尾さーん!!』
そんな時聞こえる俺を呼ぶ声に
少しだけ期待してしまうのは
喜びを噛み締めてしまうのは
罪な事だろうか。
きっと俺から言わなければ絶対に届かない。
そしてそう思っているのは俺だけじゃない。
さっき研磨がチビちゃんから聞いた話じゃ、"大王様"ってやつが誰かを倒したら千尋ちゃんと付き合うらしい。
そんな事させねぇ、なんて思っても俺には何も出来ない。
あぁカッコわりぃな俺…
なんて思いながら走ってくる彼女の方を振り向くのだった。
819人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りんねむ(プロフ) - 零さん» そんなことないです!更新しようと思ってます! アニメも最終シーズン動き出したみたいですしね!!頑張って面白い話書いていきたいと思います!! (2022年9月5日 0時) (レス) id: a65ebb8e54 (このIDを非表示/違反報告)
りんねむ(プロフ) - 凪さん» 返信遅れてごめんなさい!コメントありがとうございます!( *´꒳`*) また、更新していきたいと思います! (2022年9月5日 0時) (レス) id: a65ebb8e54 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - この話ってもう更新されない感じですか?😭この話春高までやって欲しいです。おもしろくて一気見しちゃいました。更新楽しみにしてます (2022年9月4日 19時) (レス) id: 3b18e7e712 (このIDを非表示/違反報告)
凪 - とうとうシーズン4ですね おめでとうございます! りんねむさんの小説、いつも楽しみにしてます。これからも無理のないよう頑張ってください (2020年7月19日 23時) (レス) id: 2e6c097ff9 (このIDを非表示/違反報告)
りんねむ(プロフ) - 鬼刀茜さん» 120話が"烏飼"になってました!先程"烏養"に訂正しました!御指摘ありがとうございます!m(_ _)m (2020年3月26日 13時) (レス) id: 529938dd30 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りんねむ | 作成日時:2020年1月11日 10時