【ハイキュー】いわゆる"モテ期"到来

第18話　後頭部 ページ19

松川さんのサーブが大地さんの方へいき、大地さんがそれを上げ……



『？！』



なかった。

正確には上げられなかった。

日向が乱入してきたからだ。



っていうか何してんの日向！！



どう考えても、どっからどう見てもあれは日向のボールじゃなかった。

その後も日向は他人のボールを奪ってはミスを繰り返し、タイムアウトを取ってもそれは変わらず、気がつけばもうこちらのマッチポイントだった。

そしてあろうことか、このタイミングで日向のサーブが回ってきた。



『………(あの子息してるかしら)』



真顔でそんなことを考えつつ、行く末を見守る。





ピーーッ




日「ひっ！！」ﾋﾞｸ


ドッーー









バチコーン！！









澤「………」


田「………」


月「………」


縁「………」


日「………ﾁｰﾝ(白目)」


影「………」ｷﾞﾛｯ


『………ﾌﾞｯ//』








ピピーーッ


第1セット終了

(青葉城西)25ー13(烏野)





ホイッスルの音に驚きながら日向が打ったへなちょこサーブは、影山の後頭部へクリーンヒット。

やってしまったという顔をする日向と静かに怒りを燃やす影山。そして棒立ちの他のメンバー。


私はその光景に思わず吹き出してしまった。


試合終了のホイッスルでやっと我に帰ったみんなは各々の反応を見せる。




影山を気にして一人慌てる大地さん。

・・
二人以外を気にしてそわそわするスガさん。


大爆笑してる田中と月島。


そしてそれを怒る3年生二人。


少しして、影山がゆらりと動き出す。


距離があって何を喋っているかわからないが、きっと脅迫めいたことだろう←


だって自分の後頭部スパァンスパァン叩いてるもの…。







田「おいコラ日向ァ！！」


『？』







突然田中が日向に怒鳴り始めた。珍しいなと思い耳を傾ける。






田「ナメるなよ！！お前が下手糞なことなんかわかりきってることだろうが！わかってて入れてんだろ大地さんは！」


『？……(何言ってんのコイツ…)』


田「交替させられた時のことはな、交替させられた時に考えろ！！」ﾄﾞｰﾝ


『？……だから何言って…！』


田「良いかァ！バレーボールっつうのはなぁ！ネットの"こっちっ側"にいる全員！もれなく"味方"なんだよ！！」


『っ！！』


田「下手糞上等！！迷惑かけろ！！足を引っ張れ！！それを補ってやるための！！"チーム"であり、"先輩"だ！！！」ﾋﾞｰｼｯ









『何よ…以外といい事言うじゃん……』ﾌｯ

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