第13話 ご挨拶 ページ14
千尋side
『はじめまして。烏野高校マネージャーの茨木千尋と申します。今日はお世話になります。』
少し時間を遡り…
体育館についた私は、監督たちに挨拶をするため、青葉城西側のコートに来ていた。
「はじめまして。青葉城西高校コーチの溝口です。こちらこそよろしくお願いします。」
「監督の入畑です。今日は無理言ってマネジメントをやってもらって悪いね。」
『とんでもありません。県ベスト4の青城さんに声をかけて頂けるなんて光栄です。
それに…
元主将の"あの人"に直接お願いされたら断われないですから…笑』
入「そう言ってもられると助かるよ。」
握手をしながらそんな会話をする。
入「これ、今日のスタートメンバーとベンチメンバーだ。」
『ありがとうございます。
……やっぱり仕上がってますね。特に三年生は。』
入畑監督が今日のメンバー表を渡してくださったので、それを受け取りながらアップ中のメンバーに目を向ける。
パス、アタック、ブロック、サーブ、レシーブ、そしてコンビネーション…
どれも威力や迫力がすごいけれど、美しく繊細でもあった。
私は思わず魅入ってしまった。
と思ったのもつかの間。
このあと入畑監督が発した一言に私は固まってしまう。
入「そうかな？…君に、"茨姫"にそう言ってもらえて光栄だね。」
『っ！！
………バレてましたか…。』
入「それはもちろん。
及川から"茨姫"が烏野にいると聞いたときは驚いたよ。」
"茨姫"……
それは私が中学のときのあだ名みたいなもの。
影山にとっての"コート上の王様"と同じだ。
自分でそう呼ばれるのが好きじゃないのも……
同じだ。
『まぁ、驚きますよね。
昔はともかく、今の烏野は"落ちた強豪飛べない烏"。
強豪としての記憶は新しくても、誰の目にも止まらない…。
皆になんでそこなんだって、散々言われましたよ。
本当はバレーから距離をおきたくて入ったんですけど……』
私の言葉に静かに耳を傾ける入畑監督。
しかし次の言葉で首をかしげる。
『そうもいかないみたいですね…』
入「ん？」
『……インハイ、それから春高。県で優勝して全国へ行くのは私達なので覚悟しておいて下さいねってことです。』
入「！！それは……こちらも気合いを入れ直さなくてはな」ﾌｯ
『…………』ﾆｺｯ
選手たちに目を向けながら、二人で静かに言葉をかわす。
皆の掛け声がやけに大きく感じられた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1205人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りんねむ(プロフ) - 桜音姫さん» 全然大丈夫です！お気になさらないで下さい！ (2019年6月20日 6時) (
レス) id: 529938dd30 (このIDを非表示/違反報告)
桜音姫(プロフ) - すいません(￣▽￣;)10番のイメージが強すぎて勘違いしてました(^_^;) (2019年6月20日 3時) (レス) id: 1b05663279 (このIDを非表示/違反報告)
りんねむ(プロフ) - 桜音姫さん» 原作沿いに書いているのですが、私の書くスピードが遅いもので……。すみません(^_^;)烏野10番の日向翔陽はもうしばらくお待ち下さい！！今回はコメントして頂いてありがとうございました！これからも本作品をよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年6月19日 21時) (レス) id: 529938dd30 (このIDを非表示/違反報告)
りんねむ(プロフ) - 桜音姫さん» 初めまして！コメントありがとうございます！m(_ _)m先程、単行本2巻の方で確認しましたところ、青葉城西高校との初めての練習試合では、日向のゼッケン番号は5番でした。そこはまだユニフォームが届く前のお話なんですね！ (2019年6月19日 21時) (レス) id: 529938dd30 (このIDを非表示/違反報告)
桜音姫(プロフ) - 初めまして(笑)今、練習試合のところまで読んだのですが、日向の背番号10番なのに5番になってるので訂正お願いします(^_^;) (2019年6月19日 18時) (レス) id: 1b05663279 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りんねむ | 作成日時：2019年1月11日 0時
