トリプルフェイスのご寵愛vol.3【名探偵コナン】

ep.100　カレーと顔写真 ページ9

『この前のカレーまだ残ってるかなー…』

赤「えぇ、多少は…」

『え？』


私がボソッと呟いてソファから立ち上がると、同時に赤井さんも立ち上がる。まるで昴さんみたいな喋り方をして…


コ「っ…」

赤「……」

『………？』


3人とも身動き一つ出来ずに固まる。誰も一言も発さない。いや、発せないのだ。

これは私の推測だが、もしかして昴さんと赤井さんって…。いやでもまさかね。降谷さんの時と同じわけないだろうし…
でももしコレに有希子さんが絡んでいたら…？

んー…と私が頭を抱えていると、コナン君が赤井さんとアイコンタクトをとっているのが目に入った。…こんにゃろ。私だけ仲間外れかい。


赤「カレー、食べるか…？」

『え、あぁ…頂きます…』


コナン君とのアイコンタクトを終え、キッチンに立つ赤井さんがお鍋を軽くかき混ぜながら聞いてくる。
私はそう答えて、またソファに座り直した。
一方のコナン君はと言うと、何やら難しそうな表情をして、スマホの画面を睨みつけていた。


『ﾊｧ…』


軽いため息をついて、目線を上げた時だった。
さっきまで赤井さんが見ていたパソコンの画面が目に入った。そこには何人かの顔写真が表示されていた。
斜めから見ているのではっきりとは見えないが、見覚えのあるシルエットだ。

私は少し移動してその画面を覗き込んだ。


『あ、ジンさん。』

赤「？！？！」ﾊﾞｯ

コ「？！？！」ﾊﾞｯ


その写真の人物はやはり私の知っている人だった。さっきまで一緒のバーで飲んでいた皆さんだ。


コ「千尋姉ちゃん…今、なんて言ったの…？」

『え？』


コナン君がまるでこの世の終わりだとでも言うような顔で私を見る。どうした。
私が知ってちゃ悪いのか。それともそんなに凄い人なのか彼らは。
そんな事を考えながら彼の質問に答える。


『"ジンさん"って言ったの。この写真の人、ジンさんでしょう？隣はベルモットさん。その隣がウォッカさん。赤井さんもお友達なんですか？』

赤「え、あぁ…まぁそうだな。…カレーだ。」

『あ、ありがとうございます！
にしても凄いなぁジンさんたち。FBIにもお友達がいるのかぁ。何のお仕事やってるんだろ？』ﾓｸﾞ

コ「ね、ねぇ千尋姉ちゃん！どうしてこの人達のこと知ってるの？！」


赤井さんから渡されたカレーを頬張りながら皆さんの顔を思い出す。やっぱりベルモットさんはモデルとかかな？

するとコナン君がまた凄い勢いで私に質問してきた。
…だからどうしたの。

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