トリプルフェイスのご寵愛vol.3【名探偵コナン】

ep.95　色気 ページ4

千尋side


『色気ってどうしたら出ます？』

べ「いきなり何の話？」


今夜もベルモットさんたちと一緒にお酒を飲む。
私が今までに出会った女性の中で1、2を争うほど色気？が凄いベルモットさんに質問してみる。


『今度自分の会社が主催のパーティーがあるんですけど、そこでライバル会社の社長を口説て情報聞き出してこいって上司から言われて…』

べ「へぇ…随分な上司ね？」

『セクハラですよね笑』


本来の目的は違うが降谷さんを悪者に出来たのは嬉しい。ケッ…笑


『口説くったってどうすれば…私何にも魅力ないですもん無理です…』

べ「そんなことないわよ。貴女顔可愛いし、スタイルだって良いと思うわよ？」

『全っ然です！あと悩みは髪がくせっ毛ってこと。いうこと聞いてくれないんですよねー』

べ「あら、くせっ毛も素敵じゃない？」


今日はいつになくネガティブね、と笑いながらグラスを傾ける彼女の姿は私と違ってとても絵になる。

私は未だ会ったことのないバーボンさんと同じ名前のウィスキーを一口のんで、グラスをゆっくりと回す。グラスの中で丸い大きな氷がカラカラと音を立てていた。


『あーサラサラヘアーがほしい…。ジンさんその髪の毛下さい。』

ジ「…お前酔ってるだろ」


今度はベルモットさんの真向い、私の右隣に座るジンさんに絡む。ジンさんは無色透明のカクテルをカクテルグラスで飲んでいた。
…なんと言うお酒だろうか。後で聞こう。
そう思いながら私はまた口を開く。


『酔ってません。何でそんなに髪の毛サラサラなんですか？いつも風が吹く度サラァって。モデルですか。女子ですか。どんなお手入れしてるんですか。
こんなに長いのに枝毛も無いし。あー羨ましい。しかも銀髪って…イケメンかよ…』


理不尽ないちゃもんをつけながらジンさんのサラサラ銀髪を触る。見た目通りやっぱりサラサラだった。
するとジンさんはゆっくりとグラスを置いてこちらを見た。次の瞬間…！


パシッ

グイッ


『っ…！』

ジ「うるせぇ口だな…塞ぐぞ？」ﾆﾔ

『っ！？///』


ジンさんに腕を捕まれ、そのまま引き寄せられる。目の前にはジンさんのお顔。少し動けば触れてしまいそうな距離で、顔に熱が集まった。

ジンさんはニヤリと口角を上げてそう言う。
私はただ息を飲むことしか出来なかった。


ジ「今夜は勉強しなくていいのか？」

『っ…させて頂きます！』


そんな会話の後で、ジンさんはやっと私をその腕の中から開放してくれた。

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