トリプルフェイスのご寵愛vol.3【名探偵コナン】

ep.128　オールマイティな店 ページ37

千尋side


楓「客層は様々で、男性はもちろん、女性のお客様も多く来店してくれるの。年齢層も幅広くね。さっき話したチーム分けが大きく関係していて、男性への接客を普通の接客とすると、その他に担当があるのよ。」


開店間際。
引き続き楓さん、海さん、桜さんの3人が私と雪ちゃんにお店の説明をしてくれる。


桜「チームのリーダーはそれぞれKingのネームをもらえます。ちなみに♡のKingは私です。
♡は普通の接客にプラスして、将棋や囲碁の相手や勉学の相手をします。おじ様方と将棋したり、歴女と戦国武将について語り合ったり。学力が必要ですね。」

楓「◇のKingは私。
◇は普通の接客＋女子のお悩み相談ね。JKの恋愛相談とかOL・マダムの愚痴聞いたりとか。基本女子会ね。必要なのはトーク力。あとは話をちゃんと聞いてあげること。」

海「で、♧のKingが私！
♧は普通の接客＋マッサージ！体育会系の人だったら疲労が取れるように、おじちゃんだったら肩揉みとかしてあげるんだ！その人に合わせて、運動部のマネージャーとか、孫になった気分でな！」

『なるほど…』


3人は細かい店の情報を教えてくれる。
…なんて店だ。オールマイティにも程がある…

そう、この店はキャバクラがついでぐらいの勢いで他のサービスが充実している。飲食物の値段も特別高い訳では無いし、利用料金もどちらかと言えば安いほうだ。

だが契約書に書いてあった時給はかなりいい値段だった。…やはりいい店なのか悪い店なのかわからない。


楓「でね、二人が配属される♤のKingは今空席なの。Kingだった子が2週間ぐらい前に辞めちゃってね…だからチャンスだよ二人共！数字が上がれば給料もボーナスも上がる。King目指して頑張ってね！」

海「♤は、普通の接客＋お客様のリクエストに応えて楽器演奏！あとは他のチームのサポートもするんだ！一番大変何だけど一番出世しやすいから！」

桜「…もうすぐ開店です。何かわからないことがあったら何でも聞いて下さいね！コレは二人のネームバッジです。ドレスのどこかにつけておいて下さい。」

『ありがとうございます！』


そう言って桜さんが渡してきたのは♤の形をしたバッジ。私は10、雪ちゃんは8が印されていた。


海「けっこう高い数字からのスタートだな！」

楓「二人とも見た目が良いからって片山さんが言ってたわ。」

桜「期待してますよ二人共。」

『…頑張ります！』


こうして私のキャバクラ(？)務めがスタートした。

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