トリプルフェイスのご寵愛【名探偵コナン】

ep.35　お食事どうですか？ ページ36

犯「クソッ！」

『そんなんじゃ私からは逃げらんない、よっと…！』

犯「くっ…！」

『もう観念しなお兄さん。』


数分の格闘の末、私は犯人を拘束することに成功した。そしてちょうどいいタイミングで風見さんや他の人たちも到着した。


風「現行犯逮捕だな。」

『せっかく逮捕状もらったのにもったいない…』


こうして、事件は一件落着となった。
その後、亮輔くんが後処理を受け持ってくれて、私と風見さんは一足先に帰れることになった。


『とりあえず本庁に戻りましょうか。』

風「そうだな。降谷さんに連絡しなくては…」


車に乗り込むと風見さんはため息をつく。…やっぱり疲れてるんだ。風見さんはスマホを操作して降谷さんに電話をかける。


風「風見です。無事に終わりました。…はい。…はい。わかりました。…失礼します。」

『降谷さんなんて？』

風「報告書頼むと…」

『うわー…』


電話を切ってまたため息をつく風見さん。心なしか先程より体調が悪そうだ。
…ご飯でも奢ってあげようか。そう思った私は前を向いたまま口を開く。


『風見さん、この後ご飯でも食べに行きましょうか。』

風「え？」

『その様子だと、ご飯ろくに食べてないんじゃないですか？それに睡眠も。』

風「いやまぁ…チョコレートは食べたぞ。」

『それは食事とは言いません笑。しっかり食べないと、いざって時に動けませんよ？』

風「そうだが…まだ報告書残ってるし…」

『もー頑固だなぁ笑…今回の報告書は私がやっておきますから。詰め込み過ぎ良くないですよ。』

風「……どうやら君は降谷さん並に諦めが悪いらしい。では、お言葉に甘えさせて貰おう。」

『ふふっ…じゃあ本庁に戻って荷物取ったら私の車集合で！』

風「わかった。」


遠慮する風見さんを諦めずに説得する。やっとのことで折れてくれた風見さん。私は少し嬉しく思いながらハンドルを握り直した。


『じゃあ先に部署行ってて下さい！車返して来ますから！』


風見さんを本庁前で降ろして、車を車庫に戻しに行く。…この車は仕事用のやつだからね。
車を戻した後で、自分のピンクのラパンの元へ。そこには既に風見さんが居た。


『すみません、お待たせしました！』

風「いや、なんか悪いな…」

『もー、私から誘ったんですよ？ほら早く乗ってください！』

風「あぁ…」


風見さんが乗ったところで車を発進させる。
CDプレーヤーから流れる音楽に合わせて鼻歌を唄いながら、どの店に行こうか考えた。

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